(仮訳)インド産AgaricusMinores亜属の新種および新産種
Tarafder, E., Dutta, AK. & Acharya, K. 2022. New species and new record in Agaricus subg. Minores from India. Turkish Journal of Botany. Available at: https://journals.tubitak.gov.tr/botany/issues/bot-22-46-2/bot-46-2-8-2111-62.pdf [Accessed April 3, 2022] 【R3-09382】2022/4/3投稿

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3行まとめ

インド、西ベンガル州からAgaricus midnapurensisおよびA. purpureosquamulosusの2新種を記載した。
前者は傘が帯灰褐色~褐色または暗褐色の小鱗片に覆われ、担子胞子が広楕円形~楕円形、縁シスチジアが洋梨形~広棍棒形であること、後者は傘の小鱗片が帯紫色で担子胞子が長形~楕円形、縁シスチジアが棍棒形であることなどで特徴づけられた。
また、インド新産種としてA. glabriusculusを報告し、この種の報告はパキスタンにおける原記載以来初となった。
India, West Bengal, East Midnapur district, Ramnagar-I, Kasafaltalya

(新種)

Agaricus midnapurensis Tarafder, A.K. Dutta & K. Acharya
語源…メディニプル産の
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【よく似た種との区別】
Agaricus comtulus(コハラタケ)
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパ(スペイン)、北米、アフリカなどに分布する
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus jingningensis
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国における分布が知られている
本種と異なり傘表面に帯紫褐色の小鱗片を有する
本種と異なり傘縁部が反り返る
本種と異なり縁シスチジアが洋梨形~広棍棒形ではなく楕円形または棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus catenatus
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国における分布が知られている
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘の直径が小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアが多型で鎖状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus glabriusculus
インドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンにおける分布が知られている
本種と異なり傘中央部にパステルレッド~帯灰赤色の小鱗片を有する
本種と異なり襞の次数が最大三次である
本種より縁シスチジアのサイズがずっと小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
India, West Bengal, East Midnapur district, Ramnagar-I, Kasafaltalya

(新種)

Agaricus purpureosquamulosus Tarafder, A.K. Dutta & K. Acharya
語源…紫色の小鱗片の
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【よく似た種との区別】
Agaricus glabriusculus
インドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンにおける分布が知られている
本種と異なり傘表面の小鱗片が帯紫色ではなく帯褐橙色~パステルレッドまたは帯灰赤色である
本種より担子胞子が短い
本種と担子胞子のQ値平均が異なる
本種より縁シスチジアのサイズが小さい
本種より縁シスチジアのサイズがずっと小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus comtulus(コハラタケ)
アジアに分布する
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパ(スペイン)、北米、アフリカなどに分布する
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus jingningensis
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国における分布が知られている
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘表面に帯赤褐色または帯紫褐色の小鱗片を有する
本種より襞の幅が比較的大きい
本種より柄の幅が比較的広い
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus catenatus
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国における分布が知られている
本種より担子胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり縁シスチジアが2-3細胞からなる鎖生状である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(インド新産種)

Agaricus glabriusculus S. Hussain
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【よく似た種との区別】
Agaricus midnapurensis
インドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンにおける分布が知られていない
本種と異なり傘中央部にパステルレッド~帯灰赤色の小鱗片を有するという特徴を欠く
本種と異なり襞の次数が最大三次でない
本種より縁シスチジアのサイズがずっと大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus purpureosquamulosus
インドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンにおける分布が知られていない
本種と異なり傘表面の小鱗片が帯褐橙色~パステルレッドまたは帯灰赤色ではなく帯紫色である
本種より担子胞子が長い
本種と担子胞子のQ値平均が異なる
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種より縁シスチジアのサイズがずっと大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus jingningensis
アジアに分布する
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドおよびパキスタンではなく中国などに分布する
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘縁部が反り返る
本種と異なり傘表面に帯紫褐色の小鱗片を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus catenatus
アジアに分布する
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドおよびパキスタンではなく中国などに分布する
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり縁シスチジアが鎖状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される