2014年4月29日 (仮訳)オーストラリア産のスミイボゴケ属(狭義)地衣の新種および新産種 Elix, JA. & Kantvilas, G., 2014, New species and new records of Buellia sens. str. (Physciaceae, Ascomycota) in Australia. Australasian Lichenology. Available at: http://www.taxamatics.org.au/abrs/lichenlist/AL_74.pdf [Accessed April 28, 2014]. 【R3-00662】2014/04/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリアから、Buellia claricollina、B. mesospora、B. pigmentosaの3種の地衣類を新種記載した。 また、ニューサウスウェールズ州、タスマニア州、クイーンズランド州の新産種を1種ずつ報告した。 本論文で記載された新種を含む、狭義のスミイボゴケ属地衣の検索表を掲載した。 Australia, Tasmania, track to Clear Hill (新種) Buellia claricollina Elix & Kantvilas 語源…透明な丘の(タイプロカリティのClear Hillにちなむ) 【よく似た種との区別】 Buellia bahiana オーストラリアに分布する 形態的に一見類似している 子実層表面がKOHで紫色に呈色する 地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なりタスマニア州ではなく熱帯~亜熱帯地域に分布する 本種と異なり岩ではなく樹皮に発生する 本種と異なり前地衣体が他の種に隣接する部位でのみ見られる 本種と異なり子嚢が3-8胞子性ではなく常に8胞子性 本種より子嚢胞子のサイズがやや小さい 本種と異なり子嚢胞子の次端部の壁が僅かにではなく顕著に厚壁である 本種より子実下層が暗色である Buellia procellarum 岩の上に発生する 本種と異なり子実層表面がKOHで紫色に呈色しない 本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸ではなくアトラノリンおよびジプロイシンを含む Australia, Tasmania, Sidmouth, at the Olde Kirk cemetery (新種) Buellia mesospora Elix & Kantvilas 語源…中程度の胞子の(子嚢胞子のサイズから) 【よく似た種との区別】 Buellia bahiana オーストラリアに分布する 樹皮に発生する 形態的に一見類似している 地衣体がKOHで赤色に呈色する 子実層表面がKOHで紫色に呈色する 地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なりタスマニア州・ビクトリア州・ニューサウスウェールズ州・首都特別地域ではなく熱帯~亜熱帯地域に分布する 本種と異なり子嚢が(2-)4(-8)胞子性ではなく常に8胞子性 本種より子嚢胞子のサイズがやや小さい 本種と異なり子嚢胞子の次端部の壁が僅かにではなく顕著に厚壁である 本種と異なり地衣成分として4,5-ジクロロリケキサントンを含む Buellia ventricosa 形態的に一見類似している 地衣成分が同一である 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子実層表面がKOHで呈色しない Australia, Queensland, Tully Falls National Park, Charmillin Creek, 10 km S of Ravenshoe (新種) Buellia pigmentosa Elix & Kantvilas 語源…色づいた 【よく似た種との区別】 Buellia xanthonica 地衣体の形態がやや類似している 子実層表面がKOHで呈色しない 子嚢のサイズが類似している 子嚢胞子の形状が類似している 本種と異なり髄層が有色でない 本種と異なり子実下層がKOHで呈色しない 本種と異なり地衣成分として4 本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含まない (ニューサウスウェールズ州新産種) Buellia bahiana Malme 【よく似た種との区別】 Buellia claricollina オーストラリアに分布する 形態的に一見類似している 子実層表面がKOHで紫色に呈色する 地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なりタスマニア州ではなく熱帯~亜熱帯地域に分布する 本種と異なり樹皮ではなく岩に発生する 本種と異なり前地衣体が他の種に隣接する部位でのみ見られるという特徴を欠く 本種と異なり子嚢が常に8胞子性なのではなく3-8胞子性 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり子嚢胞子の次端部の壁が顕著にではなく僅かに厚壁である 本種より子実下層が明色である Buellia mesospora オーストラリアに分布する 樹皮に発生する 形態的に一見類似している 地衣体がKOHで赤色に呈色する 子実層表面がKOHで紫色に呈色する 地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なり熱帯~亜熱帯地域ではなくタスマニア州・ビクトリア州・ニューサウスウェールズ州・首都特別地域に分布する 本種と異なり子嚢が常に8胞子性なのではなく(2-)4(-8)胞子性 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり子嚢胞子の次端部の壁が顕著にではなく僅かに厚壁である 本種と異なり地衣成分として4,5-ジクロロリケキサントンを含む (タスマニア州新産種) Buellia demutans (Stirt.) Zahlbr. 【よく似た種との区別】 Buellia dissa 地衣体がKOHで黄色に呈色する 子実層表面がKOHで呈色しない 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子の次端部と隔壁部が厚壁 地衣成分としてアトラノリンとジプロイシンを含む 本種と異なり子嚢が(4-)8胞子性ではなく2胞子性 Buellia pseudotetrapla 地衣体がKOHで黄色に呈色する 子実層表面がKOHで呈色しない 子嚢胞子の次端部と隔壁部が厚壁 地衣成分としてアトラノリンとジプロイシンを含む 本種と異なり子嚢が(4-)8胞子性ではなく2胞子性 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Buellia tetrapla 地衣体がKOHで黄色に呈色する 子実層表面がKOHで呈色しない 子嚢胞子の次端部と隔壁部が厚壁 地衣成分としてアトラノリンとジプロイシンを含む 本種と異なり子嚢が(4-)8胞子性ではなく3-4胞子性 本種と異なり子嚢胞子のサイズが22-409-14 μmの範囲でない (クイーンズランド州新産種) Buellia pseudotetrapla (Pusswald) Elix 【よく似た種との区別】 Buellia dissa 形態が一見類似している 地衣体がKOHで黄色に呈色する 子実層表面がKOHで呈色しない 子嚢が2胞子性 子嚢胞子の次端部と隔壁部が顕著に厚壁 地衣成分としてアトラノリンとジプロイシンを含む 本種より子嚢胞子のサイズが顕著に小さい