2021年3月22日 (仮訳)アフリカにおいて栽培と野生のコーヒーノキから菌寄生菌およびエンドファイトとして分離されたTrichoderma属菌の新種および新産種 Rodríguez, MCH. et al., 2021. New species and records of Trichoderma isolated as mycoparasites and endophytes from cultivated and wild coffee in Africa. Scientific Reports. Available at: https://www.nature.com/articles/s41598-021-84111-1 [Accessed March 22, 2021] 【R3-08253】2021/3/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アフリカにおいて野生あるいは栽培のコーヒーノキのエンドファイトまたはさび菌のHemileia属菌に寄生するTrichoderma属菌を調査した。 16分類群を認め、そのうちT. botryosumなど4種を新種記載し、2種をアフリカ新産種として報告した。 これらの菌のさび菌に対する生物防除への利用可能性を議論した。 Ethiopia, Southern Nations, Nationalities and Peoples Region, Kaffa Zone, Bonga District, Gela Wild Coffee Biosphere Reserve (新種) Trichoderma botryosum M.C.H. Rodríguez, H.C. Evans & R.W. Barreto 語源…ぶどうの房状の(分生子の集まりの様子から) 【よく似た種との区別】 Trichoderma afarasin 分生子柄の分枝パターンがピラミッド状 フィアライドがアンプル形 分生子のサイズが類似している PDA25°Cでの生長速度が類似している tef1、rpb2、およびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じHarzianumクレードに含まれる) tef1、rpb2、tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma endophyticum 分生子柄の分枝パターンがピラミッド状 フィアライドがアンプル形 分生子のサイズが類似している PDA25°Cでの生長速度が類似している tef1、rpb2、およびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じHarzianumクレードに含まれる) tef1、rpb2、tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ethiopia, Southern Nations, Nationalities and Peoples Region, Kaffa Zone, Bonga District, Gedam Village (新種) Trichoderma caeruloviride M.C.H. Rodríguez, H.C. Evans & R.W. Barreto 語源…青緑色の(分生子塊の色から) 【よく似た種との区別】 Trichoderma amazonicum tef1、rpb2、およびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じHarzianumクレードに含まれる) 本種と異なり分生子柄の分枝パターンがピラミッド状ではなくpachybasium型 本種と異なりフィアライドが瓶形ではなくアンプル形 本種と異なりSNA培地での分生子が青緑色 本種と異なり分生子が卵状~楕円形ではなく類球形~楕円形 本種と異なり厚壁胞子様の構造が集まりをなす 本種と異なりPDA培地でココナッツのような臭いを欠く 本種と異なり35°Cで生育不能 tef1、rpb2、tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma pleuroticola 分生子柄の分枝パターンがピラミッド状 分生子が球形 厚壁胞子を形成する tef1、rpb2、およびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じHarzianumクレードに含まれる) 本種よりフィアライドのサイズが小さい 本種と異なりフィアライドが瓶形でない 本種と異なりSNA培地での分生子が青緑色 本種と異なりPDA培地でココナッツのような臭いを欠く 本種と異なり35°Cで生育不能 tef1、rpb2、tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Kenya, Eastern Province, Marsabit National Park, Lake Paradise (新種) Trichoderma lentissimum M.C.H. Rodríguez, H.C. Evans & R.W. Barreto 語源…最も遅い(生長速度から) 【よく似た種との区別】 Trichoderma gamsii 同じコーヒーノキ属植物を宿主とする 分生子柄の分枝パターンがピラミッド状 フィアライドが瓶形 厚壁胞子が形成する tef1およびrpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じViridaeクレードに含まれる) 本種よりフィアライドのサイズが大きい 本種より分生子のサイズが大きい tef1およびrpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichoderma lieckfeldtiae tef1およびrpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じViridaeクレードに含まれる) 本種と異なり分生子柄の分枝パターンがピラミッド状ではなくpachybasium型 本種と異なり厚壁胞子を欠く tef1およびrpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ethiopia, Southern Nations, Nationalities and Peoples Region, Kaffa Zone, Bonga District, Maakira-Grugutto (新種) Trichoderma pseudopyramidale M.C.H. Rodríguez, H.C. Evans & R.W. Barreto 語源…偽のTrichoderma pyramidale 【よく似た種との区別】 Trichoderma pyramidale 分生子柄の分枝パターンがピラミッド状 パスチュールがアモルファスである パスチュールの境界が白色~黄色 PDA培地での生長速度が同等 SNA培地での生長速度が同等 tef1+rpb2+calおよびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じHarzianumクレードに含まれる) 本種よりフィアライドのサイズが大きい 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なりPDA培地でのリバースが黄色という特徴を欠く 本種と異なりCMD培地で厚壁胞子を形成するという特徴を欠く 本種と異なり35°Cで生育可能 tef1+rpb2+calおよびtef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Trichoderma aggressivum Samuels & W. Gams (その他掲載種) Trichoderma andinense (Samuels & Petrini) Samuels, Jaklitsch & Voglmayr (その他掲載種) Trichoderma atroviride P. Karst. (アフリカ、カメルーン、エチオピア新産種) Trichoderma breve K. Chen & W.Y. Zhuang 【よく似た種との区別】 Trichoderma harzianum 形態的に類似している (その他掲載種) Trichoderma guizhouense Q.-R. Li, E.H.C. McKenzie & Yong Wang—in Li (その他掲載種) Trichoderma hamatum (Bonord.) Bainier (その他掲載種) Trichoderma koningiopsis Samuels, C. Suárez & H.C. Evans (その他掲載種) Trichoderma parareesei Jaklitsch & Atanasova (アフリカ、エチオピア新産種) Trichoderma petersenii Samuels, Dodd & Schroers (その他掲載種) Trichoderma spirale Bissett (その他掲載種) Trichoderma theobromicola Samuels & H.C. Evans (その他掲載種) Trichoderma virens (J.H. Mill., Giddens & A.A. Foster) Arx