(仮訳)ギアナ楯状地産の背着生および平らに広がったカレエダタケ属新種
Uehling, JK. et al., 2012. New species of Clavulina (Cantharellales, Basidiomycota) with resupinate and effused basidiomata from the Guiana Shield. Mycologia. … Available at: http://www.mycologia.org/content/104/2/547.short [Accessed September 24, 2015].
【R3-02226】2015/09/25投稿

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3行まとめ

ギアナ楯状地の熱帯雨林から、Clavulina cerebriformisなど3種のカレエダタケ属新種を記載した。
各種は子実体が珊瑚状ではなく背着生または平らに広がった珊瑚状で、これらの形態は本属では従来知られていなかった。
しかし、顕微鏡的形質および分子系統解析の結果からは、これら新種をカレエダタケ属に含めることが妥当であった。
Guyana, Potaro-Siparuni, Pakaraima Mountains, Upper Potaro River Basin

(新種)

Clavulina cerebriformis Uehling, Aime & T.W. Henkel
語源…脳状の
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【よく似た種との区別】
Membranomyces delectabilis
子実体が背着生
子実体が淡色
担子胞子が無色
担子胞子が平滑
菌糸にクランプを欠く
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガイアナではなく北半球に分布する
本種と異なり子実体が固着し”erumpent”でない
本種より担子器の幅がずっと狭い
本種より担子器の小柄がずっと長い
本種と異なり担子器が2-3(-4)胞子性ではなく(1-)2-4胞子性
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Membranomyces spurius
子実体が背着生
子実体が淡色
担子胞子が無色
担子胞子が平滑
クランプを欠く
本種と異なりガイアナではなく北半球に分布する
本種ほど子実体が回旋状で3次元的でない
本種より担子器が長い
本種と異なり担子器が2-3(-4)胞子性ではなく常に4胞子性
Clavulina cinereoglebosa
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が背着生
本種と異なり子実体が淡い帯黄クリーム色ではなく帯灰色
本種ほど子実体が回旋状でない
本種と異なり担子胞子が類涙形
本種より担子胞子の嘴状突起が長い
本種より菌糸が厚壁
Clavulicium macounii
子実体が背着生
子実体が帯黄白色
2胞子性の担子器を有する
本種と異なり担子器の小柄がほぼ直線状のことがある
本種と異なり担子器が1胞子性のことがある
本種より担子胞子が長い
本種と異なり菌糸にクランプを有する
Guyana, Potaro-Siparuni, Pakaraima Mountains, Upper Potaro River Basin

(新種)

Clavulina cinereoglebosa Uehling, Aime & T.W. Henkel
語源…灰色の凸凹の
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【よく似た種との区別】
Clavulina cerebriformis
同所的に分布する(ガイアナ)
子実体が背着生
本種と異なり子実体が帯灰色ではなく淡い帯黄クリーム色
本種より子実体が回旋状
本種と異なり担子胞子が類涙形でない
本種より担子胞子の嘴状突起が短い
本種より菌糸が薄壁
Clavulina effusa
同所的に分布する(ガイアナ)
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
子実体の色が類似している
子実体が平らに広がることがある
子実体表面が剛毛状
本種と異なり子実体が直立した珊瑚状
本種より担子器が常に薄壁
本種より担子胞子が常に僅かに長い
本種と異なり担子胞子が類涙形ではなく類楕円形~洋梨形
本種と異なり担子胞子に顕著な胞子盤を有する
本種より菌糸の壁が常に薄い
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度約94%)
Membranomyces delectabilis
子実体が背着生
子実体が帯灰色
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガイアナではなく北半球に分布する
本種より担子器が短い
本種と異なり単胞子性の担子器を有する
本種より担子胞子が長い
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Guyana, Potaro-Siparuni, Pakaraima Mountains, Upper Potaro River Basin

(新種)

Clavulina effusa Uehling, T.W. Henkel & Aime
語源…平らに広がった(子実体の一部の形状から)
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【よく似た種との区別】
Clavulina cinereoglebosa
同所的に分布する(ガイアナ)
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
子実体の色が類似している
子実体が平らに広がることがある
子実体表面が剛毛状
本種と異なり子実体が直立した珊瑚状でない
本種より担子器が常に厚壁
本種より担子胞子が常に僅かに短い
本種と異なり担子胞子が類楕円形~洋梨形ではなく類涙形
本種と異なり担子胞子に顕著な胞子盤を有するという特徴を欠く
本種より菌糸の壁が常に厚い
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度約94%)
Clavulina monodimunitiva
ガイアナに分布する
子実体が群生する
腐朽材や葉などから発生する
子実体が小型
子実体が灰色
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が分枝しない
本種と異なり子実体に背着生の部位を欠く
本種と異なり担子器に二次的な隔壁を生じる
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Clavulina tepurumenga
ガイアナに分布する
子実体が分枝する
子実層面が灰色
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりリターや材などではなく鉱質土壌から直接発生する
本種より子実体のサイズがずっと大きい
本種と異なり子実体に背着生の部位を欠く
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Membranomyces delectabilis
子実体に背着生の部位を有する
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりガイアナではなくスウェーデンなどに分布する
本種より担子器の小柄が長い
本種と異なり単胞子性の担子器を有する
本種より担子胞子が長い
rpb2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される