(仮訳)アジア産のStigmatomyces属新種
Rossi, W. & Weir, A., 2011. New species of Stigmatomyces from Asia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/1/131.short [Accessed June 2, 2016].
【R3-02983】2016/06/03投稿

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3行まとめ

ヨルダン、イエメン、台湾、およびパキスタン産の標本を検討し、ハエ類に寄生するStigmatomyces属菌の4新種を記載した。
S. aphaniosomaeはキイロコバエ科、S. deemingiiはクロコバエ科、S. macanusはショウジョウバエ科、S. mosilliはミギワバエ科のハエをそれぞれ宿主としていた。
キイロコバエ科を宿主とするラブルベニア菌の報告は初であり、S. aphaniosomaeはヨルダンから初めて報告されたラブルベニア菌となった。
Jordan, Azraq Reserve

(新種)

Stigmatomyces aphaniosomae W. Rossi & A. Weir
語源…Aphaniosoma属の
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【よく似た種との区別】
Stigmatomyces deemingii
ハエ類を宿主とする
子嚢殻頂部の形状が類似している
本種と異なりヨルダンではなくイエメンに分布する
本種と異なりキイロコバエ科ではなくクロコバエ科昆虫を宿主とする
本種とほぼ全ての形質が異なる
Yemen, Al Kowd

(新種)

Stigmatomyces deemingii W. Rossi & A. Weir
語源…イギリスの昆虫学者で標本の提供者、John Deeming氏に献名
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【よく似た種との区別】
Stigmatomyces carles-tolrae
同じクロコバエ科昆虫を宿主とする
本種と異なりイエメンではなくスペインなどに分布する
本種と異なりMilichia pubescensではなくMadiza glabraなどを宿主とする
本種より菌体ががっしりとしている
本種より付属糸が短く密
本種と細胞Iおよび細胞IIIの相対的な長さが異なる
本種と付属糸基部細胞の相対的な長さが異なる
Stigmatomyces aphaniosomae
ハエ類を宿主とする
子嚢殻頂部の形状が類似している
本種と異なりイエメンではなくヨルダンに分布する
本種と異なりクロコバエ科ではなくキイロコバエ科昆虫を宿主とする
本種とほぼ全ての形質が異なる
台湾南投県杉林溪

(新種)

Stigmatomyces macanus W. Rossi & A. Weir
語源…チェコの昆虫学者で標本の提供者、Jan Máca氏に献名
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【よく似た種との区別】
Stigmatomyces subinflatus
同じショウジョウバエ科昆虫を宿主とする
子嚢殻上部に顕著な膨大部を有する
本種と異なり子嚢殻が直線状で遠位の幅が広くなるのではなく均一に膨大し顕著な螺旋状となる
本種より子嚢殻頸部が短い
本種より細胞VIが短い
本種より細胞VIIが短い
Pakistan, Kashmir, Gilgit

(新種)

Stigmatomyces mosilli W. Rossi & A. Weir
語源…Mosillus属の
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【よく似た種との区別】
Stigmatomyces athyroglossae
本種より付属糸が短い
本種より付属糸先端が暗色