2017年1月11日 （仮訳）パタゴニア・アンデスの森林に産したラシャタケ属新種 Kuhar, F., Barroetaveña, C. & Rajchenberg, M., 2016. New species of Tomentella (Thelephorales) from the Patagonian Andes forests. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/early/2016/04/12/15-244.abstract [Accessed January 10, 2017]. 【R3-03649】2017/01/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ アルゼンチン、パタゴニアのナンキョクブナ林からTomentella tenuissima、T. pulvinulata、およびT. patagonicaの3新種を記載した。 T. tenuissimaは子実体が暗灰色～帯黒色のクモの巣状で担子胞子が球形～三裂形、T. pulvinulataは子実体が煉瓦色～オリーブ褐色で担子胞子が球形小刺状であることなどで特徴づけられた。 T. patagonicaは子実体が灰色痂状であり、担子胞子が楕円形で二叉の疣を有することなどで特徴づけられた。 Argentina, Chubut, Futaleufú, Cañadón Huemules （新種） Tomentella tenuissima Kuhar & Rajchenb. 語源…最も薄い（子実層托の質から） 【よく似た種との区別】 Tomentella lapida ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくエストニア、イギリスなどに分布する 本種より子実体が淡色 本種と異なり担子胞子が球形 本種より担子胞子の小刺の丈が高い 本種より担子胞子の小刺の幅が狭い 本種と異なり担子胞子の小刺が集合したり癒着したりすることがない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tomentella lilacinogrisea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくフランス、スロベニア、エストニアなどに分布する 本種より担子胞子のサイズがずっと小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Argentina, Chubut, Futaleufú, Los Alerces National Park, Puerto Chucao （新種） Tomentella pulvinulata Kuhar & Rajchenb. 語源…クッション形の（子実層托の配列から） 【よく似た種との区別】 Tomentella coerulea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくエストニア、中国などに分布する 本種と異なり子実層托が連続的である 本種より子実層の菌糸の幅が狭い 本種より子実体形成菌糸層の菌糸の幅が狭い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tomentella lateritia ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくエストニア、スウェーデン、ノルウェーなどに分布する 本種と異なり子実層托が連続的である 本種より子実層の菌糸の幅が狭い 本種より子実体形成菌糸層の菌糸の幅が狭い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Argentina, Neuquén, San Martín de los Andes, Traful, between Lago Traful and Lago Villarino （新種） Tomentella patagonica Kuhar & Rajchenb. 語源…パタゴニアの 【よく似た種との区別】 Tomentella fuscocinerea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくイタリア、スウェーデン、エストニアなどに分布する 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく三角形または浅裂する 本種と異なり担子胞子表面が二叉の疣状ではなく小刺状 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tomentella cinereoumbrina ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくイラン、イタリアなどに分布する 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく三角形または浅裂する 本種と異なり担子胞子表面が二叉の疣状ではなく小刺状 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tomentella badia ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなく中国、エストニア、ロシアなどに分布する 本種と異なり担子胞子に二叉の疣状装飾を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される