(仮訳)以前はMaireina属に置かれていた、フウリンタケ科のNochascypha属への追加種となる新組み合わせNochascypha jacksoniiおよび新組み合わせN. paraensis
Bodensteiner, P. & Agerer, R. 2003. Nochascypha jacksonii comb. nov. and N. paraensis comb. nov., additional members of the cyphellaceous genus Nochascypha formerly placed in Maireina. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-006-0067-y [Accessed June 29, 2021] 【R3-08549】2021/6/29投稿

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3行まとめ

タイプ標本の再検討に基づき、Nochascypha jacksoniiN. paraensisの2新組み合わせを提唱した。
両種はいずれも以前はMaireina属に含まれ、同属菌としては表在菌糸が淡色のみである点が非典型的であった。
Nochascypha属の改訂版検索表を掲載した。

(新組み合わせ)

Nochascypha jacksonii (W.B. Cooke) Bodensteiner
旧名:Maireina jacksonii W.B. Cooke
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Nochascypha paraensis
表在菌糸が帯黄色
本種より担子胞子の幅が広い
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり表在菌糸が分枝しないのではなく時に分枝する
本種と異なり表在菌糸に単純隔壁をしばしば有するのではなく欠く
本種と異なり表在菌糸が薄壁
本種と異なり表在菌糸がデキストリノイドではなく非デキストリノイド
本種より結晶の最大長が長い
Nochascypha filicina
同じワラビ属またはゼンマイ属のシダに生じる
担子器のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
表在菌糸の幅の範囲が重なる
本種と異なり子実体が白色
本種と異なり表在菌糸が帯黄色ではなく無色
本種と異なり表在菌糸がデキストリノイドではなく非デキストリノイド
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで局所的に顕著に膨大する
Nochascypha dumontii
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より表在菌糸の幅が顕著に広い
本種と異なり表在菌糸が帯黄色ではなく無色
本種より表在菌糸がずっと厚壁である
本種と異なり表在菌糸がデキストリノイドではなく非デキストリノイド
Nochascypha paraguayensis
本種と異なり子実体が白色
本種より担子胞子が長い
本種と異なり表在菌糸が無色
本種より表在菌糸が僅かに厚壁
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで不規則に膨大する
Nochascypha stricta
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より表在菌糸の幅が明瞭に広い
本種より表在菌糸が厚壁
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで膨大する

(新組み合わせ)

Nochascypha paraensis (Hennings) Bodensteiner
旧名:Maireina paraensis (Hennings) W.B. Cooke
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Nochascypha jacksonii
表在菌糸が帯黄色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より担子胞子のQ値が大きい
本種と異なり表在菌糸が時に分枝するのではなく分枝しない
本種と異なり表在菌糸が薄壁でない
本種と異なり表在菌糸に単純隔壁を欠くのではなくしばしば有する
本種と異なり表在菌糸が非デキストリノイドではなくデキストリノイド
本種より結晶の最大長が短い
Nochascypha dumontii
本種より担子器のサイズが顕著に大きい
本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい
本種より表在菌糸の幅が顕著に広い
本種と異なり表在菌糸が厚壁
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで局所的に明瞭に膨大する
Nochascypha paraguayensis
本種と異なり子実体が白色
本種と異なり表在菌糸が無色
本種より表在菌糸が僅かに厚壁
本種と異なり表在菌糸がデキストリノイド
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで膨大する
Nochascypha stricta
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より表在菌糸の幅が広い
本種より表在菌糸が特に遠位末端で顕著に厚壁
本種と異なり表在菌糸がデキストリノイド
本種と異なり表在菌糸が10% KOHで膨大する