(仮訳)カナダ、ブリティッシュコロンビア州および米国アラスカ州において海岸に産した新種、Opegrapha halophila
Brodo, IM. & Tønsberg, T. 2019. Opegrapha halophila (Opegraphaceae), a new lichen species from coastal British Columbia, Canada, and Alaska, U.S.A.. The Bryologist. Available at: https://bioone.org/journals/The-Bryologist/volume-122/issue-3/0007-2745-122.3.457/Opegrapha-halophila-Opegraphaceae-a-new-lichen-species-from-coastal-British/10.1639/0007-2745-122.3.457.short [Accessed October 26, 2019] 【R3-06714】2019/10/25投稿

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3行まとめ

米国アラスカ州のクイウ島およびカナダのハイダグワイにおいて海岸の岩に生じた地衣の一種を検討し、Opegrapha halophilaとして新種記載した。
本種は子器がリレラ状で粉芽を形成し、地衣成分としてロセリン酸/”angardianic acid”を含むことなどで特徴づけられた。
粉芽形成性Opegrapha属地衣の検索表を掲載した。
Canada, British Columbia, Haida Gwaii (Queen Charlotte Islands), Moresby Island, Cape Freeman, on Pacific side

(新種)

Opegrapha halophila Brodo & Tønsberg
語源…塩を好む
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Enterographa zonata(コフキクチナワゴケ)
カナダに分布する
岩上生地衣である
形態的に類似している(当初この種と考えられた)
痂状地衣である
粉芽を形成する
地衣体がPD陰性
地衣体がC陰性
本種と異なり沿岸域の塩水が当たる場所に生息するという特徴を欠く
本種と異なり子器がほとんどの場合リレラ状なのではなく円形~円錐形
本種と異なり子器の基部が炭化しない
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(1-)3ではなく5
本種と異なり地衣成分としてコンフルエンチン酸類および2′-O-メチルミクロフィリン酸を含む
本種と異なり地衣成分として脂肪酸(ロセリン酸/”angardianic acid”)を含まない
Gyrographa gyrocarpa
カナダに分布する
岩上生地衣である
形態的に類似している(当初この種と考えられた)
痂状地衣である
粉芽を形成する
本種と異なり沿岸域の塩水が当たる場所に生息するという特徴を欠く
本種と異なり子器がリレラ状ではなく円形
本種と異なり子器盤表面が皺状
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(1-)3ではなく3
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸またはシゾペルチン酸を含む
Gyrographa fumosa
北米の太平洋岸北西部に分布する
痂状地衣である
粉芽を形成する
本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である
本種と異なり子器を形成しない
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてロセリン酸/”angardianic acid”を含まない
Gyrographa sorediifera
北米の太平洋岸北西部に分布する
痂状地衣である
粉芽を形成する
本種と異なり岩上生ではなく樹皮生である
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(1-)3ではなく10-14
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸を含む
本種と異なり地衣成分としてロセリン酸/”angardianic acid”を含まない
Opegrapha moroziana
岩上生地衣である
痂状地衣である
粉芽を形成する
本種と異なり沿岸域ではなく山地などに分布する
本種と異なり地衣体がPD陰性ではなくPD陽性
本種と異なり子器がリレラ状ではなく円形~楕円形
本種より子嚢胞子が短い
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(1-)3ではなく3
本種と異なり地衣成分としてデプシドンおよびプソロミン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてロセリン酸/”angardianic acid”を含まない