(仮訳)ウズベキスタンにおいてアザミ属およびPhlomoides属植物に生じた新種、Ophiobolus hydei
Gafforov, Y. et al., 2019. Ophiobolus hydei sp. nov. (Phaeosphaeriaceae, Ascomycota) from Cirsium and Phlomoides in Uzbekistan. Botany. Available at: https://www.nrcresearchpress.com/doi/abs/10.1139/cjb-2019-0118 [Accessed December 9, 2019] 【R3-06844】2019/12/9投稿

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3行まとめ

ウズベキスタンにおいてCirsium alatumPhlomoides brachystegiaの枯茎に生じた菌を検討し、Ophiobolus hydeiとして新種記載した。
本種は子嚢果が球形~類球形で乳頭突起を有し、子嚢胞子が糸状多隔壁で、数個の部分胞子に分かれることなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でO. ponticusに近縁であったが、子嚢果、子嚢、子嚢胞子のサイズや部分胞子への分割の有無などが異なっていた。
Uzbekistan, Surkhandaryo province, Boysun district, Qizilnaur village, right slope of the Baysuntau Mountains

(新種)

Ophiobolus hydei Gafforov, Phookamsak & Wanas
語源…菌学者のKevin D. Hyde氏に献名
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【よく似た種との区別】
Ophiobolus ponticus
同じキク科植物を宿主とする
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウズベキスタンではなくイタリアなどに分布する
本種と異なりアザミ属およびPhlomoides属ではなくヤグルマギク属植物などを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子嚢果に長い乳頭突起を伴うという特徴を欠く
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が部分胞子に分かれるという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の4番目の三角形の細胞が膨大するという特徴を有する
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が最大30ではなく10-12
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiobolus rossicus
子嚢胞子の形状が類似している
子嚢胞子が部分胞子に分かれる
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりウズベキスタンではなくロシアなどに分布する
本種と異なりアザミ属およびPhlomoides属ではなくウマゴヤシ属植物などを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢果の頸部が短い
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiobolus disseminans
同じアザミ属植物を宿主とする
子嚢胞子の形状が類似している
子嚢胞子が部分胞子に分かれる
本種と異なりウズベキスタンではなくイタリアなどに分布する
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢果の頸部が短い
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Ophiobolus rudis
子嚢胞子の形状が類似している
子嚢胞子が部分胞子に分かれる
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢果の頸部が短い
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ophiobolus artemisiae
同じキク科植物を宿主とする
形態的に類似している
本種と異なりウズベキスタンではなくロシアなどに分布する
本種と異なりアザミ属およびPhlomoides属ではなくヨモギ属植物などを宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が部分胞子に分かれるという特徴を欠く
nrLSU+nrSSU+ITS+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される