(仮訳)スペイン、グラナダ県、シエラ・デ・バーサ国立公園のドロマイト質灌木地帯に産したグロムス綱の新種、Otospora bareai
Palenzuela, J. et al., 2008. Otospora bareai, a new fungal species in the Glomeromycetes from a dolomitic shrub land in Sierra de Baza National Park (Granada, Spain). Mycologia. Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/15572536.2008.11832484 [Accessed March 14, 2018].
【R3-04935】2018/3/14投稿

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3行まとめ

スペイン、シエラ・デ・バーサ国立公園において2種の稀な固有種植物の根圏から分離された菌を検討し、新属新種Otospora bareaiとして記載した。
本種は胞子が褐色で永続性の柄を有し、外壁が3-4層、内壁が2-3層からなる独特の特徴を有していた。
本種の胞子形成様式はアカウロスポラ型であったが、近縁種はグロムス型であった。
Sierra de Baza Natural Park, Granada, Andalucía, Spain

(新種)

Otospora bareai Palenzuela, N. Ferrol & Oehl
語源…(属名)耳の胞子(胞子基部の柄の形態から)/(種小名)José-Miguel Barea氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entrophospora infrequens
胞子壁の構造が類似している
本種と異なり胞子を菌糸柄の内部に生じる
Diversispora spurca
nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり胞子形成様式がアカウロスポラ型ではなくグロムス型
本種と異なり胞子壁の数が2ではなく1
nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Archaeospora trappei
アカウロスポラ型の胞子形成様式をとる
胞子の壁の数が内外2つ
本種と異なり胞子に2型を有する
本種と異なり胞子が小型
本種と異なり胞子外壁が永続性でない
本種と異なり胞子外壁が有色ではなく無色
本種と異なり胞子外壁が多層からなるのではなく単純な構造をとる
本種と異なり胞子に永続性の柄を欠く
Entrophospora infrequens
胞子外壁が多層からなる
胞子内壁の層の数が類似している
本種と異なり胞子形成様式がアカウロスポラ型ではなくエントロフォスポラ型
Entrophospora baltica
胞子外壁が多層からなる
胞子内壁の層の数が類似している
本種と異なり胞子形成様式がアカウロスポラ型ではなくエントロフォスポラ型
Acaulospora laevis
胞子が側生する
胞子のサイズが類似している
胞子の色が類似している
本種と異なり胞子の永続性の柄を欠く
本種と胞子内壁の層の数が異なる
本種と胞子内壁の性状が異なる
nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Acaulospora thomii
胞子が側生する
胞子のサイズが類似している
胞子の色が類似している
本種と異なり胞子の永続性の柄を欠く
本種と胞子内壁の層の数が異なる
本種と胞子内壁の性状が異なる
Acaulospora capsicula
胞子が側生する
胞子のサイズが類似している
胞子の色が類似している
本種と異なり胞子の永続性の柄を欠く
本種と胞子内壁の層の数が異なる
本種と胞子内壁の性状が異なる
Acaulospora colossica
胞子が側生する
胞子のサイズが類似している
胞子の色が類似している
本種と異なり胞子の永続性の柄を欠く
本種と胞子内壁の層の数が異なる
本種と胞子内壁の性状が異なる
Glomus spp.
形態的に類似している(低倍率で胞子を観察した時に混同のおそれがある種を含む)
本種と”subtending hyphae”の形状が異なる
nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pacispora spp.
形態的に類似している(低倍率で胞子を観察した時に混同のおそれがある種を含む)
本種と”subtending hyphae”の形状が異なる
nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pacispora robigina
本種と”subtending hyphae”の形状が異なる
本種と異なり胞子内壁が分離する
本種と異なり胞子内壁が無色