(仮訳)新種Paracoccidioides lutzii:生物学的および臨床的意義
de Melo Teixeira, M., et al., 2014. Paracoccidioides lutzii sp. nov.: biological and clinical implications. Medical Mycology. Available at: http://mmy.oxfordjournals.org/content/52/1/19.short [Accessed April 10, 2014].
【R3-00590】2014/04/10投稿

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3行まとめ

従来Paracoccidioides brasiliensisの隠蔽種として”Pb01-like”と呼ばれていた系統を、P. lutziiとして新種記載した。
本種はP. brasiliensisよりも分生子が細長いことで特徴づけられ、分子系統解析、RAPD解析、ゲノムサイズ、トランスポゾンの有無などでも区別された。
地理的分布や地域ごとの病原性の違いなどから、P. brasiliensisではなくP. lutziiのみがパラコクシジオイデス症を引き起こすという仮説を提唱した。
Goiânia, Goiâs, Brazil

(新種)

Paracoccidioides lutzii Teixeira, Bagagli, San-Blas et Felipe
語源…パラコクシジオイデス症 (PCM) を最初に報告したAdolpho Lutzに献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Paracoccidioides brasiliensis
従来同種として扱われていた(隠蔽種)
ブラジルに分布する
arfgp43などに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブラジルの北西部から中部にかけて分布する
本種より分生子のサイズが小さい
本種ほど分生子が細長くない
arfgp43などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
RAPD解析で明瞭に区別される
本種よりゲノムサイズが約3 Mb小さい
本種と異なりTc1/mariner-like転移因子のうち”TremE”を持たない