(仮訳)カナダのコウモリの洞窟におけるアオカビ属菌の多様性、および新種P. speluncae
Visagie, CM. et al., 2020. Penicillium diversity in Canadian bat caves, including a new species, P. speluncae. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/wfbi/fuse/pre-prints/content-e1_fuse_vol5_art1 [Accessed August 27, 2019] 【R3-06533】2019/8/27投稿

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3行まとめ

カナダ、ニューブランズウィック州およびケベック州の洞窟におけるアオカビ属菌の多様性を調査し、13種を同定した。
そのうちネズミの毛皮や糞などから分離された菌をPenicillium speluncaeとして新種記載した。
本種は二次代謝産物としてシクロペニン類、ビリジカチン類、ケトグロボシン類、環状および直鎖テトラペプチドなどを産生した。
Canada, New Brunswick, Dorchester, Dorchester mine

(新種)

Penicillium speluncae Visagie & Yilmaz
語源…洞窟の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Penicillium discolor
CYA培地でのコロニーがビロード状~束状
ケトグロボシン類を産生する
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が広楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく粗面
本種と異なりYES培地でのリバースが橙黄色~橙色ではなく橙色で老成すると濃赤色
本種と異なりYES培地で水溶性色素を産生する
本種と異なりパリタンチンを産生する
本種と異なりサイトグロボシン、プロケトグロボシンを産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium crustosum
分生子表面が平滑
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が広楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なりCYA培地でのコロニーがビロード状~束状ではなくビロード状~弱い束状で殻皮状になる
本種と異なりYES培地で水溶性色素を産生する
本種と異なりYES培地でのリバースが橙黄色~橙色ではなく濃黄色
本種と異なりペニトレム、ロクエフォルティンを産生する
本種と異なりケトグロボシン類、サイトグロボシン、プロケトグロボシンを産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium echinulatum
YES培地で水溶性色素を産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が広楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なり分生子表面が平滑ではなく粗面
本種と異なりCYA培地でのコロニーがビロード状~束状ではなくビロード状~弱い束状
本種と異なりYES培地でのリバースが橙黄色~橙色ではなく黄色
本種と異なりパリタンチン、テリトレム類を産生する
本種と異なりケトグロボシン類、サイトグロボシン、プロケトグロボシンを産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium solitum
分生子表面が平滑
YES培地でのリバースが鮮黄色
YES培地で水溶性色素を産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が広楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なり分生子が微細な粗面のことがある
本種と異なりCYA培地でのコロニーがビロード状~束状ではなくビロード状
本種と異なりYES培地でのリバースが橙黄色~橙色ではなく黄色~橙色
本種よりYES培地での生育が遅い
本種と異なりCYA30°Cで生育不能
本種と異なりコンパクチン、パリタンチンを産生する
本種と異なりケトグロボシン類、サイトグロボシン、プロケトグロボシンを産生しない
ITS+BenA+CaM+RPB2、ITS、BenACaMRPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される