(仮訳)効率的にイヌリナーゼを産生する新種Penicillium subrubescens
Mansouri, S. et al., 2013. Penicillium subrubescens, a new species efficiently producing inulinase. Antonie van Leeuwenhoek…. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10482-013-9915-3 [Accessed November 10, 2013].
【R3-00207】2013/12/29投稿

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3行まとめ

スウェーデンにおいて、イヌリナーゼを産生してイヌリンを効率的に分解する菌のスクリーニングを行った。
キクイモ塊茎周囲の土壌から分離された74菌株の中で、特にイヌリナーゼとサッカラーゼの産生が盛んな菌株を基にして、Penicillium subrubescensを新種記載した。
本種はPenicillium pulvillorumなどLanata-divaricata節に属する菌に類似の性質を示し、分子系統解析でも近縁だという結果が得られた。
University of Helsinki, Viikki campus, Helsinki, Finland

(新種)

Penicillium subrubescens Houbraken, Mansouri & Frisvad
語源…やや赤色になる(桃色になる)(YESおよびBlakeslee MEA培地でリバースが桃色になることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Penicillium ochrochloron
同じLanata-divaricata節に属する
分生子柄が顕著な粗面になる
テレオモルフが知られていない
CREA培地での生長が遅い
37°CでCYA培地で生育できないか生育が非常に遅い
β-チューブリン遺伝子とITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく楕円形~紡錘形
本種と異なりYES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色ではなく橙色を帯びる
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium pulvillorum
形態的に非常に類似している
同じLanata-divaricata節に属する
分生子柄が顕著な粗面になる
分生子が球形~類球形
テレオモルフが知られていない
CREA培地での生長が遅い
37°CでCYA培地で生育できないか生育が非常に遅い
暫定的に”red”と呼ばれている、アントラキノンポリケチド様の代謝産物を産生する
β-チューブリン遺伝子とITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりYES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色ではなく橙色を帯びる
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium piscarium
同じLanata-divaricata節に属する
分生子が球形~類球形
分生子柄が顕著な粗面になる
テレオモルフが知られていない
CREA培地での生長が遅い
37°CでCYA培地で生育できないか生育が非常に遅い
YES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色
本種と異なり分生子表面が平滑~微かに粗面ではなく顕著なトゲ状装飾を持つ
本種と異なり海からしか分離されていない
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium rolfsii
同じLanata-divaricata節に属する
分生子柄が顕著な粗面になる
テレオモルフが知られていない
CREA培地での生長が遅い
YES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく楕円形~紡錘形
本種と異なり37°CでCYA培地で生育可能
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium wotroi
同じLanata-divaricata節に属する
分生子柄が顕著な粗面になる
テレオモルフが知られていない
CREA培地での生長が遅い
YES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色
本種と異なり37°CでCYA培地で生育可能
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium svalbardense
同じLanata-divaricata節に属する
分生子柄が顕著な粗面になる
テレオモルフが知られていない
分生子が球形~類球形
37°CでCYA培地で生育できないか生育が非常に遅い
YES培地でのリバースがベージュ黄色~クリーム黄褐色
本種と異なり海からしか分離されていない
本種と産生する代謝産物の組み合わせが異なっている
ITS、β-チューブリン、カルモジュリン、RPB2などに基づく分子系統解析で明瞭に区別される