(仮訳)新種Pseudochaetosphaeronema martinelliによって引き起こされた褐色糸状菌症
Ahmed, SA. et al., 2015. Phaeohyphomycosis Caused by a Novel Species, Pseudochaetosphaeronema martinelli. Journal of Clinical Microbiology. … Available at: http://jcm.asm.org/content/53/9/2927.short [Accessed March 5, 2016].
【R3-02715】2016/03/06投稿

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3行まとめ

73歳女性および72歳男性の2例に褐色糸状菌症を起こした不稔の糸状菌の一種を検討し、Pseudochaetosphaeronema martinelliとして新種記載した。
前者の症例ではボリコナゾール治療で臨床的改善を認めたものの副作用による中止などで治癒には至らず、後者の症例ではイトラコナゾール治療7ヶ月で根治を達成した。
本種は分子系統解析でプレオスポラ目クレードに含まれ、Pseudochaetosphaeronema larenseなどに近縁であった。
Fort-de-France, Martinique

(新種)

Pseudochaetosphaeronema martinelli S.A. Ahmed, Desbois, Miossec, Atoche, Bonifaz, & de Hoog
語源…聖マルティヌスにまつわる”Martinellum”という文書より([著者の所属に関連すると思われる]ユトレヒト大学の図書館が編纂した/本種が分離されたマルティニークの島名も聖マルティヌスに由来[※編集注:異説あり])
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pseudochaetosphaeronema larense
排出膿瘻を伴う皮下感染を起こす
nrLSU+nrSSU+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり組織中で菌糸が不規則に膨大するという特徴を欠く
本種と異なり菌腫として分類される密な顆粒を生じる
nrLSU+nrSSU+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Splanchnonema platani
nrLSU+nrSSU+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国などにおける分布が知られている
nrLSU+nrSSU+rpb2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される