(仮訳)バングラデシュ産のイグチ科の新種、Phylloporus gajari
Hosen, MI. & Li, T-H., 2015. Phylloporus gajari, a new species of the family Boletaceae from Bangladesh. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354015000352 [Accessed July 17, 2015].
【R3-02019】2015/07/18投稿

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3行まとめ

バングラデシュのShorea robustaが優占する森林で採集された菌を検討し、Phylloporus gajariとして新種記載した。
本種は傘が帯黄褐色~帯赤褐色、表面が類綿毛状で亀裂を生じ、襞がやや密で青変することなどで特徴づけられた。
本種は採集地(バワル国立公園)における外生菌根菌として最も普通な種の一つと見られた。
Bangladesh, Dhaka division, Gazipur, Bhawal National Park

(新種)

Phylloporus gajari Iqbal Hosen & T.H. Li
語源…Shorea robustaの現地名、”Gajari”より
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phylloporus bellus(キヒダタケ)
肉眼的形態が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバングラデシュではなくシンガポールや中国などに分布する
本種と異なり襞が傷つくと青変するのではなく青変しない~僅かに青変する
本種と異なり柄が淡赤色~帯赤褐色ではなく淡黄色
本種より担子胞子が比較的短い
本種より担子胞子の幅が比較的広い
本種と異なりシスチジアが紡錘状便腹形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phylloporus orientalis var. brevisporus
肉眼的形態が類似している
本種と異なりバングラデシュではなくシンガポールなどに分布する
本種より柄が淡色
本種と異なり柄表面に淡赤色のふけ状の粉霜を伴う
本種より担子胞子のサイズが大きい
Phylloporus rubeolus
子実体のサイズが類似している
子実体の色が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバングラデシュではなく中国に分布する
本種と異なりマテバシイ属植物と外生菌根を形成する
本種と異なり肉に青変性を欠く
本種と異なり傘表皮に膨大する先細りの菌糸を含む
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phylloporus rubiginosus
フタバガキ科植物と外生菌根を形成する
子実体のサイズが類似している
子実体の色が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバングラデシュではなくタイに分布する
本種と異なりシイ属植物と外生菌根を形成する
本種と異なり柄の基部に黄色の菌糸体を伴う
本種と異なり子実層シスチジアが厚壁
本種と異なり柄シスチジアがほとんどの場合棍棒形でやや紡錘状~微突形なのではなく棍棒形または波状に屈曲する
本種と異なり柄シスチジアに結晶を伴う
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phylloporus incarnatus
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なりバングラデシュではなくマレーシアに分布する
本種と宿主植物が異なる
本種と異なり肉に変色性を欠く
Phylloporus yunnanensis
担子胞子のサイズが類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりバングラデシュではなく中国に分布する
本種と宿主植物が異なる
本種と異なり肉に変色性を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される