2018年5月16日 (仮訳)中国南部産の新種、Lactifluus robustusの系統学的・形態学的根拠 Song, Y. et al., 2017. Phylogenetic and morphological evidence for Lactifluus robustus sp. nov. (Russulaceae) from southern China. Nova Hedwigia. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/schweiz/novh/2017/00000105/F0020003/art00017 [Accessed May 16, 2018]. 【R3-05127】2018/5/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省で採集された菌を検討し、Lactifluus robustusとして新種記載した。 本種はGerardii節の典型的特徴を示し、傘と柄が褐色、襞が淡色で疎、傘表皮が柵状であった。 分子系統解析によっても、同節への位置付けが強く支持された。 中国広東省肇慶市鼎湖山国家級自然保護区 (新種) Lactifluus robustus Y.Song, J.B.Zhang & L.H.Qiu 語源…しっかりとした(柄の形状から) 【よく似た種との区別】 Lactifluus subgerardii ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じGerardii節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種より柄の縦横比が大きい 本種と異なり柄がやや中空という特徴を欠く 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus reticulatovenosus ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じGerardii節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなくインドネシアなどに分布する 本種と異なり襞の縁部が表面より暗色ではなく同色である 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種より担子胞子の装飾の丈が高い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus limbatus 一般的形態が類似している ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じGerardii節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなくマレーシアなどに分布する 本種より柄が長い 本種と異なり柄がやや中空ではなく中実 本種より表皮の末端要素が長い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus coniculus 柄が太い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じGerardii節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなくスリランカなどに分布する 本種より担子胞子の装飾の丈が高い 本種と異なり担子胞子の装飾が円錐形~三角形の疣状 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus atrovelutinus 柄が太い ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(同じGerardii節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなくマレーシアなどに分布する 本種と異なり乳液が帯桃色または帯褐色に変色する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される