(仮訳)シダのさび菌の系統関係および新組み合わせDesmella lygodii
Okane, I. et al., 2021. Phylogenetic relationships among fern rust fungi and Desmella lygodii comb. nov. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/advpub/0/advpub_MYC552/_pdf [Accessed September 25, 2021] 【R3-08813】2021/9/25投稿

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3行まとめ

カニクサ属のシダを宿主とし、Puccinia属で唯一シダへの感染が知られているP. lygodiiの系統的位置を再検討した。
本種は新熱帯産で同じくシダを宿主とするDesmella aneimiaeと単系統群を形成したため、本種をDesmella属に移した。
両種は胞子堆の構造が主に異なり、本種がカニクサ属のみに生じるのに対して、D. aneimiaeはより広範な宿主範囲を有していた。

(新組み合わせ)

Desmella lygodii (Har.) Y. Ono, Okane & Aime
旧名:Puccinia lygodii (Har.) Arthur
(基礎異名はUredo lygodii Har.)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Desmella aneimiae
米国、ブラジルに分布する
同じシダ植物を宿主とする
夏胞子が有柄
夏胞子の壁厚の範囲が重なる
冬胞子が有柄
冬胞子の細胞数が2
冬胞子頂部の厚さの範囲が重なる
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりカニクサ属ではなくヒメシダ属、タマシダ属など少なくとも25属のシダを宿主とする
本種と異なり夏胞子堆が宿主の表皮下ではなく気孔上に生じる
本種より夏胞子の幅が広い
本種と異なり夏胞子表面が小刺状で部分的に平滑なのではなく小刺状
本種より冬胞子が長い
本種より冬胞子が薄壁
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される