2022年1月27日 （仮訳）Hypochnicium属の系統分類学的研究、特にニュージーランド産の種について Paulus, B., Nilsson, H. & Hallenberg, N. 2007. Phylogenetic studies in Hypochnicium (Basidiomycota), with special emphasis on species from New Zealand. New Zealand Journal of Botany. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00288250709509709 [Accessed January 27, 2022] 【R3-09185】2022/1/27投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ ニュージーランド産のHypochnicium属菌の標本について形態学的検討および分子系統解析を実施した。 ニュージーランドにおいてマツ属樹木や広葉樹の材に生じた菌を検討し、H. aotearoaeとして新種記載した。 Gyrophanopsis属とNodotia属をHypochnicium属のシノニムとした。 New Zealand, Bay of Plenty, Pinedale near Putaruru （新種） Hypochnicium aotearoae B.C. Paulus, H. Nilsson & Hallenberg 語源…アオテアロア（ニュージーランドのマオリ語名）の 【よく似た種との区別】 Hypochnicium punctulatum 形態的に類似している（当初この種として記録されていた） 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりニュージーランドではなくスコットランド、スウェーデン、米国、デンマークなどに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypochnicium cystidiatum シスチジアに細長い類円筒形と短い厚壁の2型を有する “basal hyphae”が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりニュージーランドではなく中央アフリカ、ガボンなどに分布する 本種と異なりタケにおける発生が知られている 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種よりシスチジアの平均サイズが小さい 本種と異なりシスチジアに結晶を伴うことがある 本種よりシスチジアが薄壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypochnicium wakefieldiae 同じマツ属樹木に発生する “basal hyphae”が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりニュージーランドではなくフィンランド、ロシアなどに分布する 本種より担子胞子の幅が狭い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypochnicium zealandicum ニュージーランドに分布する 子実層面が平滑 グレオシスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子表面が疣状ではなく平滑 本種と異なりシスチジアが2型ではなく単型 本種と異なりシスチジアの最大壁厚が薄い 本種と異なりシスチジアが無隔壁ではなく隔壁を有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Hypochnicium lyndoniae (D.A. Reid) Hjortstam （その他掲載種） Hypochnicium zealandicum (G. Cunningham) Hjortstam 【よく似た種との区別】 Hypochnicium aotearoae ニュージーランドに分布する 子実層面が平滑 グレオシスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子表面が平滑ではなく疣状 本種と異なりシスチジアが単型ではなく2型 本種と異なりシスチジアの最大壁厚が厚い 本種と異なりシスチジアが隔壁を有するのではなく無隔壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Gloeohypochnicium analogum (Bourdot & Galzin) Hjortstam