(仮訳)Gliocladiopsis属の系統分類
Lombard, L. & Crous, PW., 2012. Phylogeny and taxonomy of the genus Gliocladiopsis. Persoonia. … Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3409413/ [Accessed September 9, 2015].
【R3-02180】2015/09/10投稿

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3行まとめ

Gliocladiopsis属菌について、全世界の分離株と5遺伝子の配列データを用いて系統分類学的検討を行った。
シノニムとされていたG. sagariensisを本属の基準種に復帰させ、G. tenuisのテレオモルフとされていた菌をG. pseudotenuisとするなどの措置をとった。
また、G. curvataなど4新種を記載した。
New Zealand, Auckland

(新種)

Gliocladiopsis curvata L. Lombard & Crous
語源…屈曲する(分生子の形状から)
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis tenuis
形態的に類似している(かつてこの種として扱われていた)
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくインドネシアやベトナムなどに分布する
本種と異なり中央のフィアライドが他よりも長く伸びるという特徴を欠く
本種より分生子が僅かに短い
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gliocladiopsis irregularis
土壌から分離される
分生子が僅かに屈曲する
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくインドネシアやマレーシアなどに分布する
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を有さない
本種より分生子が短い
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gliocladiopsis pseudotenuis
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなく中国やインドネシアなどに分布する
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Florida

(新種)

Gliocladiopsis elghollii L. Lombard & Crous
語源…本種を分離したN.E. El-Gholl教授に献名
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis sagariensis
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくインドなどに分布する
本種と異なりChamaedorea elegansではなく土壌から分離される
本種より分生子形成部位に形成される一次分枝のサイズが小さい
本種より分生子形成部位に形成される二次分枝のサイズが小さい
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を豊富に生じるという特徴を欠く
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Indonesia

(新種)

Gliocladiopsis indonesiensis L. Lombard & Crous
語源…インドネシア産の
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis irregularis
インドネシアに分布する
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドネシアのみではなくマレーシアからも知られている
本種と異なりナンヨウスギ属植物から分離される
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を有さない
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gliocladiopsis sumatrensis
インドネシアに分布する
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mexico, Campeche, Holpechén

(新種)

Gliocladiopsis mexicana L. Lombard & Crous
語源…メキシコの
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis tenuis
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりメキシコではなくベトナムやインドネシアなどに分布する
本種と異なりコーヒーノキ属やコマツナギ属植物から分離される
本種と分生子形成部位に生じる枝の数が異なる
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を有する
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新学名)

Gliocladiopsis pseudotenuis L. Lombard & Crous
語源…偽のGliocladiopsis pseudotenuis
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis tenuis
形態的に類似している(従来この種のテレオモルフと考えられてきた)
nrLSUおよびβ-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を有する
本種と異なり中央のフィアライドが他よりも伸長する
本種より分生子のサイズが僅かに大きい
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gliocladiopsis curvata
土壌から分離される
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国やインドネシアなどではなくニュージーランドのみに分布が知られている
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Gliocladiopsis sagariensis S.B. Saksena
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【よく似た種との区別】
Gliocladiopsis elghollii
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種と異なり土壌ではなくChamaedorea elegansから分離される
本種より分生子形成部位に形成される一次分枝のサイズが大きい
本種より分生子形成部位に形成される二次分枝のサイズが大きい
本種と異なり分生子形成部位に四次分枝を豊富に生じる
β-チューブリン+ヒストンH3+ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される