(仮訳)ネパールの辺鄙な森林で見出された、表現型の変異が異常に大きな新種Phytophthora himalsilva
Vettraino, AM. et al., 2011. Phytophthora himalsilva sp. nov. an unusually phenotypically variable species from a remote forest in Nepal. Fungal biology. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614610002072 [Accessed September 17, 2015].
【R3-02203】2015/09/17投稿

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3行まとめ

ネパール西部の森林で分離されたエキビョウキン属の10菌株を検討し、Phytophthora himalsilvaとして新種記載した。
本種はホモタリックで、造精器が側着性または底着性、遊走子嚢、生長速度、温度適性などの変異が非常に大きいことなどで特徴づけられた。
分子系統解析で本種はクレード2Cに含まれ、cox1遺伝子にもかなりの多型が認められた。
Nepal, Proxima Seri, Bajura district

(新種)

Phytophthora himalsilva Vettraino, Brasier & Vannini
語源…採集地の地名から(ヒマラヤの森の?)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora citrophthora
アジアに分布する
遊走子嚢の形態に変異が大きい
ITS、β-チューブリン、cox1に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる、ITSの配列に1-2塩基の差異)
本種と異なりミカン属樹木の病原菌として知られる
本種と異なりホモタリックではなくA1/A2ヘテロタリックまたはA0(不稔)と考えられる
β-チューブリンおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora botryosa
アジアに分布する
ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる)
ITS、β-チューブリン、cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora colocasiae
アジアに分布する
ITS、β-チューブリン、cox1に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる)
ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora meadii
アジアに分布する
ITS、β-チューブリン、cox1に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる)
ITS、β-チューブリン、cox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される