(仮訳)ニュージーランドにおいてマツ属樹木の罹病針葉およびシュートから分離された新種Phytophthora podocarpi
Dobbie, K. et al., 2022. Phytophthora podocarpi sp. nov. from Diseased Needles and Shoots of Podocarpus in New Zealand. Forests. Available at: https://www.mdpi.com/1999-4907/13/2/214 [Accessed February 22, 2022] 【R3-09262】2022/2/22投稿

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3行まとめ

ニュージーランド、ギズボーン地方などでPodocarpus totaraの針葉に発生した病害を検討した。
罹病葉にPhytophthora診断テストを行ったところ、強い陽性反応を認めた。
罹病葉およびシュートから分離された生長の遅い卵菌をPhytophthora podocarpiとして新種記載した。
New Zealand, Gisborne, Hampton Forest

(新種)

Phytophthora podocarpi K. Dobbie, R.L. McDougal & P.M. Scott
語源…マキ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora brassicae
ホモタリックである
遊走子嚢が永存性
遊走子嚢に乳頭突起を欠くかやや有する
遊走子嚢が有柄
本種と異なり造精器が側着性ではなく主に底着性
本種より生育適温が高い
本種より最大生長温度が高い
本種よりコロニーの生長が速い
Phytophthora foliorum
ホモタリックである
造精器が側着性
遊走子嚢が永存性
遊走子嚢に乳頭突起を欠くかやや有する
遊走子嚢が有柄
本種と異なり造卵器を培地上に豊富に形成する
本種より最大生長温度が高い
本種よりコロニーの生長が僅かに速い
Phytophthora pseudosyringae
ホモタリックである
造精器が側着性
遊走子嚢が永存性
遊走子嚢に乳頭突起を欠くかやや有する
遊走子嚢が有柄
nrLSU+60Sリボソームタンパク質+β-チューブリン+EF1-α+エノラーゼ+ヒートショックタンパク質90+tigAに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり菌糸の膨大部が鎖状に配列する
本種よりコロニーの生長が速い
nrLSU+60Sリボソームタンパク質+β-チューブリン+EF1-α+エノラーゼ+ヒートショックタンパク質90+tigAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora siskiyouensis
ホモタリックである
造精器が側着性
遊走子嚢が永存性
遊走子嚢に乳頭突起を欠くかやや有する
遊走子嚢が有柄
本種と異なり造卵器を豊富に形成する
本種と異なり遊走子嚢の半乳頭突起が頂端部、次端部、または側面に生じる
本種より生育適温が高い
本種より最大生長温度が高い
本種よりコロニーの生長が速い
Peronospora hyoscyami
造精器が側着性
遊走子嚢に乳頭突起を欠く
遊走子嚢の離脱後に小さな柄が残る
nrLSU+60Sリボソームタンパク質+β-チューブリン+EF1-α+エノラーゼ+ヒートショックタンパク質90+tigAに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり絶対寄生菌である
本種と異なり造卵器の壁が卵胞子の壁と融合する
本種と異なり遊走子嚢柄が有限生長である
本種と異なり遊走子嚢が二叉分岐する
本種と異なり遊走子嚢が発芽して直接菌糸を生じる
本種と異なり分生子が発芽して直接菌糸を生じる
nrLSU+60Sリボソームタンパク質+β-チューブリン+EF1-α+エノラーゼ+ヒートショックタンパク質90+tigAに基づく分子系統解析で明瞭に区別される