(仮訳)フィリピンにおいてマングローブ葉リターに生じたPhytopythium属卵菌の新種、Phytopythium leanoiおよびPhytopythium dogmae
Bennett, RM. et al., 2018. Phytopythium leanoi sp. nov. and Phytopythium dogmae sp. nov., Phytopythium species associated with mangrove leaf litter from the Philippines. Acta Mycologica. Available at: http://agro.icm.edu.pl/agro/element/bwmeta1.element.agro-1d947e5f-f60d-4321-832d-44fff70d35f5 [Accessed March 4, 2018].
【R3-04907】2018/3/4投稿

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3行まとめ

フィリピンのマングローブ林においてリターから分離された卵菌を検討し、Phytopythium leanoiおよびP. dogmaeとして新種記載した。
前者は台湾産の菌株と一致し、遊走子嚢の形状や遊走子の放出様式はP. kandeliaeに類似していたが、ホモタリックである点などが異なっていた。
後者は遊走子嚢に乳頭突起を有し、それが短い放出管に発達することなどで特徴づけられた。
Philippines, Pagbilao, Quezon, ERDB Pagbilao Mangrove Forest

(新種)

Phytopythium leanoi R. Bennett & Thines
語源…Eduardo Leaño氏に献名
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【よく似た種との区別】
Phytopythium kandeliae
フィリピンに分布する
マングローブ林に生息する
遊走子嚢がシンポジオ状に伸長する
遊走子嚢に乳頭突起を欠くかやや有する
遊走子嚢が有弁
遊走子嚢に”basal plug”を有する
遊走子の放出様式がPythium
コロニーが花弁状、ロゼット状
ITS、cox1、cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より遊走子嚢の長径が大きい
本種と異なり遊走子嚢が成熟時倒卵状、洋梨形ではなく洋独楽形、倒卵形、洋梨形
本種と異なりホモタリックでない
ITS、cox1、cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Philippines, Padada, Davao del Sur

(新種)

Phytopythium dogmae R. Bennett & Thines
語源…Irineo J. Dogma Jr.氏に献名
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【よく似た種との区別】
Phytopythium helicoides
遊走子嚢のサイズの範囲が重なる
遊走子嚢に乳頭突起を有する
遊走子嚢が無弁
遊走子嚢に”basal plug”を欠く
ITS、cox1cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なり遊走子嚢が倒卵状、卵状、洋梨形、レモン形ではなく球形~卵状
本種と異なりコロニーが花弁状、ロゼット状ではなく密な菌糸体が特に模様をなさない
本種よりPCA25°Cでの生長が速い
ITS、cox1、cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytopythium chamaehyphon
遊走子嚢のサイズの範囲が重なる
ITS、cox1cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なり遊走子嚢が倒卵状、卵状、洋梨形、レモン形ではなく類球形
本種と異なりコロニーが花弁状、ロゼット状ではなく密な菌糸体が特に模様をなさない
本種よりPCA25°Cでの生長が速い
ITS、cox1、cox2、nrLSU、ITS+cox1+cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytopythium fagopyri
遊走子嚢のサイズの範囲が重なる
遊走子嚢に乳頭突起を有する
ITS、cox1cox2、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なり遊走子嚢が倒卵状、卵状、洋梨形、レモン形ではなく類球形、洋梨形
本種と異なりコロニーが花弁状、ロゼット状ではなく菊花状
本種よりPCA25°Cでの生長が速い
ITS、cox1cox2、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytopythium palingenes
遊走子嚢のサイズの範囲が重なる
遊走子嚢に乳頭突起を有する
ITS、cox1cox2、nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる)
本種と異なり遊走子嚢が倒卵状、卵状、洋梨形、レモン形ではなく類球形~卵状
ITS、cox1cox2、nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される