(仮訳)Pluteus dianaeP. punctatusの復活、および東欧と北欧における新記録
Ševčíková, H. et al., 2020. Pluteus dianae and P. punctatus resurrected, with first records from eastern and northern Europe. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2020/00000135/00000002/art00003 [Accessed November 9, 2021] 【R3-08948】2021/11/9投稿

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3行まとめ

Pluteus plautus複合種の解明に向けて、P. dianaeP. punctatusのタイプ標本の形態学的検討および分子系統解析を実施した。
両種が分子データによっても支持される別種であることを示した。
前者をデンマーク、ヨーロッパロシア、およびトルコのアジア側地域における新産種、後者をスウェーデン新産種としてそれぞれ報告した。

(北欧、デンマーク、ロシア、アジア、トルコ新産種)

Pluteus dianae Pilát
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【よく似た種との区別】
Pluteus punctatus
ヨーロッパに分布する
肉眼的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が暗色
本種と異なり柄肉が褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus petasatus(クサミノシカタケ)
傘が大型
傘が白色
本種と異なりPluteus節に含まれる
本種と異なり側シスチジアがメチュロイドである
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被である
Pluteus pellitus(ハナヨメタケ)
傘が大型
傘が白色
本種と異なりPluteus節に含まれる
本種と異なり側シスチジアがメチュロイドである
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被である
Pluteus semibulbosus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり柄基部が塊茎状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus candidus
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり傘表面が絹状
Pluteus stylobates
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり柄基部が盤状
Pluteus depauperatus
本種と異なり傘が淡褐色、灰褐色、またはサフラン褐色
本種と異なり柄が成熟するとサフラン色を帯びる
本種と異なり子実体にLepiota cristataまたはニセショウロ属菌の臭いがある
本種より担子胞子のサイズが小さい
Pluteus hiatulus
本種より傘肉が薄い
本種より傘縁部が条線状
本種と異なり傘縁部がCoprinopsis属類似である
本種と異なり側シスチジアが無色でない
本種と異なり側シスチジアに屈折性がある
Pluteus punctipes
本種より側シスチジアが長い
本種と異なり側シスチジアが無色でない
Pluteus dryophiloides
本種ほど傘が鈍色でない
本種と側シスチジアの形態が異なる
本種より傘表皮の末端細胞が短い
Pluteus granulatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり落葉樹ではなく針葉樹に生じる
本種と異なり傘が赤色を帯びる
本種と異なり傘表面が小粒状
本種と異なり側シスチジア頂部に結晶を欠く
本種より傘表皮の末端細胞が短い
本種より傘表皮の末端細胞の長さが一様である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus opponendus
本種と担子胞子の形態が顕著に異なる
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
Pluteus praestabilis
本種より傘が濃色
本種と異なり傘表面が褐色羊毛状
本種より担子胞子のサイズが小さい
Pluteus longistriatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米などに分布する
本種と異なり傘が類白色または帯灰色で中央部が暗色
本種と異なり傘中央部が微細な小鱗片状~毛状で縁部の条線が中央に達する
本種と異なり柄が白色
本種と異なり柄表面が無毛
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus latifolius
担子胞子のQ値の範囲が重なる
本種より子実体のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり柄シスチジアが瓶形
Pluteus atriavellaneus
本種と異なり米国などに分布する
本種と異なり子実体が小型
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が暗色の”fuliginous”から”avellaneous”
本種と異なり傘表面に吸水性を有する
本種と異なり傘表面が微細な細軟毛状
本種と異なり柄が白色
本種と異なり柄表面が平滑
Pluteus avellaneus
本種と異なり傘表面に吸水性を有する
Pluteus compressipes
本種と異なり熱帯に分布する
本種と異なり柄が扁圧される
本種と異なり柄表面が平滑
Pluteus fibrillosus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国などに分布する
本種と異なり腐朽材に生じるという特徴を欠く
本種より傘のサイズが小さい
本種より傘が濃色
本種と異なり柄表面が(やや)密に細かい綿毛状ではなく平滑
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(北欧、スウェーデン新産種)

Pluteus punctatus Wichanský
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【よく似た種との区別】
Pluteus plautus(フサスジウラベニガサ)
肉眼的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が明色
本種と異なり柄肉が褐色でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus dianae
ヨーロッパに分布する
肉眼的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が明色
本種と異なり柄肉が褐色でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus semibulbosus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり子実体が淡色でない
本種と異なり柄基部が塊茎状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus candidus
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘が明色
本種と異なり傘表面が絹状
Pluteus stylobates
本種より子実体のサイズが小さい
本種より子実体が明色
本種と異なり柄基部が盤状
Pluteus depauperatus
本種と異なり傘縁部が条線状
本種と異なり柄が成熟するとサフラン色を帯びる
Pluteus hiatulus
本種より傘肉が薄い
本種より傘縁部が条線状
本種と異なり傘縁部がCoprinopsis属類似である
本種と異なり側シスチジアが無色でない
本種と異なり側シスチジアに屈折性がある
Pluteus punctipes
本種より側シスチジアが長い
本種と異なり側シスチジアが無色でない
Pluteus dryophiloides
本種ほど傘が鈍色でない
本種と側シスチジアの形態が異なる
本種より傘表皮の末端細胞が短い
Pluteus granulatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり落葉樹ではなく針葉樹に生じる
本種より傘が通常濃色で赤色を帯びる
本種と異なり傘表面が小粒状
本種より傘表皮の末端細胞が短い
本種より傘表皮の末端細胞の長さが一様である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus praestabilis
本種より担子胞子のサイズが小さい
Pluteus longistriatus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米などに分布する
本種と異なり傘が類白色または帯灰色で中央部が暗色
本種と異なり傘中央部が微細な小鱗片状~毛状で縁部の条線が中央に達する
本種と異なり柄が白色
本種と異なり柄表面が平滑
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus atriavellaneus
本種と異なり米国などに分布する
本種と異なり傘表面に小鱗片を有するのではなく微細な小鱗片状~毛状
本種と異なり柄表面に小鱗片を有するのではなく平滑
Pluteus avellaneus
本種と異なり傘表面に小鱗片を欠く
本種と異なり傘表面に吸水性を有する
本種と異なり柄表面に小鱗片を欠く
Pluteus compressipes
本種と異なり熱帯に分布する
本種と異なり柄が扁圧される
本種と異なり柄表面が平滑
Pluteus fibrillosus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国などに分布する
本種と異なり腐朽材に生じるという特徴を欠く
本種と異なり傘表面が羊毛状~小鱗片状ではなく内在する繊維状
本種と異なり柄表面が(やや)密に細かい綿毛状ではなく平滑
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される