(仮訳)ロシア、コマンドルスキー諸島産のダイダイゴケ科灌木状地衣の新種、Polycauliona comandorica
Frolov, IV. et al., 2021. Polycauliona comandorica, a new fruticulose species in the family Teloschistaceae from the Commander Islands, Russia. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/abs/polycauliona-comandorica-a-new-fruticulose-species-in-the-family-teloschistaceae-from-the-commander-islands-russia/3E560900D5BE80DB5CDB1AC9515E30A2 [Accessed August 27, 2021] 【R3-08725】2021/8/27投稿

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3行まとめ

ロシア、コマンドルスキー諸島で採集された地衣の一種を検討し、Polycauliona comandoricaとして新種記載した。
本種はダイダイゴケ科としては珍しく地衣体が灌木状であり、この科において栄養生殖の散布体を形成する唯一の種であった。
本種の4つの島における7産地の全ては海鳥のコロニーに関連しており、本種は鳥糞生とみられた。
Russia, Kamchatka Territory, Aleutsky District, the Commander Islands, Medny Island, S part of Korabel’naya Bay

(新種)

Polycauliona comandorica Himelbrant, Stepanchikova & I. V. Frolov
語源…コマンドルスキー(諸島)産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Polycauliona thamnodes
地衣体が緩いクッション状で灌木状
藻類細胞が集まりをなす
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりロシアではなくメキシコなどに分布する
本種と異なり地衣体が淡黄色~灰色ではなくより暗い橙色
本種より地衣体の枝のサイズが僅かに小さい
本種と異なり地衣体の枝が粗面でない
本種と異なり子器を欠くのではなく有する
本種と異なり粉芽を欠く
本種と異なりブラスティディアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Polycauliona coralloides
地衣体が灌木状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりロシアではなくメキシコおよび米国などに分布する
本種と異なり鳥の糞に関連する環境に生息するという特徴を欠く
本種より地衣体の枝が細い
本種と異なり粉芽を欠く
本種と異なりブラスティディアを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Polycauliona verruculifera
同所的に分布する(ロシア)
同時に発生することがある
形態的に類似している(この種の若い地衣体と混同のおそれがある)
栄養生殖の散布体を形成する
上皮層の構造が類似している
藻類層の形態が類似している
ITSおよびITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり全北区の沿岸域全体に分布する
本種と異なり地衣体が灌木状ではなく裂片を有する
本種と異なり裂片が円柱形でない
本種と異なり裂芽を形成する
本種と異なり粉芽塊が類円形でない
本種と異なりブラスティディアを欠く
本種と異なり皮層を両面ではなく上面にのみ有する
本種と異なり藻類層を両面ではなく上面にのみ有する
ITSおよびITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される