2018年5月4日 (仮訳)中国西部、チベット東部産の多孔菌類 Dai, Y-C., Yu, C-J. & Wang, H-C. 2007. Polypores from eastern Xizang (Tibet), western China. Annales Botanici Fennici. Available at: http://www.jstor.org/stable/23727602 [Accessed May 4, 2018]. 【R3-05091】2018/5/4投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国、チベット自治区東部において多孔菌類の多様性を調査し、チベット新産種を多く含む注釈付きチェックリストを作成した。 Ceriporiopsis egula、Heterobasidion linzhiense、およびPolyporus subvariusを新種記載した。 この他にInonotus、Megasporoporia、Phellinus、Skeletocutisの各属の未同定種の記載文を掲載した。 中国チベット自治区山南市ツォナ県麻瑪メンパ族郷 (新種) Ceriporiopsis egula C.J. Yu & Y.C. Dai 語源…硫黄の(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Ceriporiopsis pseudogilvescens 担子胞子の形態が類似している 本種と異なり中国ではなくシベリアなどに分布する 本種と異なりビャクシン属ではなくヤマナラシ属やヤナギ属などの被子植物を宿主とする 本種と異なり孔口面が新鮮時硫黄色ではなく白色 本種と異なり孔口が乾燥時硫黄色ではなく”resin brown”になる 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子のQ値が大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく広楕円形 本種と異なり菌糸が厚壁である 本種と異なり菌糸がシアノフィリックである Ceriporiopsis cystidiata 孔口面が黄色系 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり孔口面が硫黄色ではなく黄色 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく長楕円形 本種と異なりシスチジアに結晶を伴う 中国チベット自治区ニンティ市巴宜区措木及日湖 (新種) Heterobasidion linzhiense Y.C. Dai & Korhonen 語源…ニンティ産の 【よく似た種との区別】 Heterobasidion insulare 本種と異なり中国ではなくフィリピンなどに分布する 本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属植物などを宿主とする 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種よりシスチジオールのサイズが小さい 本種と異なり実質に”conductive hyphae”を含む 本種より実質の菌糸の幅が広い 中国チベット自治区ラサ市羅布林卡 (新種) Polyporus subvarius C.J. Yu & Y.C. Dai 語源…Polyporus varius類似の 【よく似た種との区別】 Polyporus varius(キアシグロタケ) 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい Polyporus squamosus(アミヒラタケ) 孔口が大型 柄が側生する 本種と異なり傘表面に暗色の鱗片を有する 本種より担子胞子のサイズが大きい Polyporus admirabilis 子実体のサイズが大きい 柄が側生する 本種と異なり傘表面に放射状の縞模様を欠く 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なりシスチジオールを有する Polyporus alveolaris 傘表面に放射状の縞模様をあらわすことがある 柄が側生する 本種と異なり孔口が角形ではなく六角形 本種と異なり柄が黒色ではなくクリーム色 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より担子胞子のQ値が大きい Polyporus ulmi 同じヤナギ科植物を宿主とする 担子胞子が小型 本種と異なり中国ではなく極東ロシアなどに分布する 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり柄が黒色ではなく淡色 本種と異なり担子胞子が長楕円形または円筒形で先端が先細りにならない ※この他にチベット東部産多孔菌類の目録(どの種がチベット新産種なのか特定なし)と、Inonotus、Megasporoporia、Phellinus、Skeletocutisの各属の未同定種1種ずつを掲載した。