(仮訳)中国産の多孔菌の新種、Porodaedalea chinensis
Dai, SJ. et al., 2017. Porodaedalea chinensis (Hymenochaetaceae, Basidiomycota) — a new polypore from China. Mycosphere. Available at: http://www.mycosphere.org/pdf/Mycosphere_8_6_1.pdf [Accessed January 15, 2018].
【R3-04762】2018/1/15投稿

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3行まとめ

中国雲南省においてPinus yunnanensisに発生した菌を検討し、Porodaedalea chinensisとして新種記載した。
本種は子実体が多年生で傘状、孔口が比較的小型であり、担子胞子が無色広楕円形、2菌糸型であることなどで特徴づけられた。
本種はITS+EF1-αに基づく分子系統解析で独自の系統を形成した。
中国雲南省楚雄市紫渓山

(新種)

Porodaedalea chinensis S.J. Dai & F. Wu
語源…中国産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Porodaedalea pini(マツノカタワタケ)
同じマツ属植物を宿主とする
剛毛のサイズの範囲が重なる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種より孔口のサイズが僅かに大きい
本種より担子胞子のサイズが通常大きい
本種より子実層剛毛の幅が広い
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Porodaedalea cedrina
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく地中海地域などに分布する
本種と異なりPinus yunnanensisではなくヒマラヤスギ属植物のみを宿主とする
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より剛毛の幅が広い
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Porodaedalea yamanoi(エゾサルノコシカケ)
東アジアに分布する
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
剛毛のサイズの範囲が重なる
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPinus yunnanensisではなく通常Picea jezoensisを宿主とする
本種より孔口のサイズが小さい
本種と異なり実質の菌糸が錯綜する
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Porodaedalea laricis
東アジアに分布する
肉眼的形態が類似している
孔口のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPinus yunnanensisではなくカラマツ属植物などを宿主とする
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種より剛毛が短い
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Porodaedalea himalayensis
分布域が重なる(東アジア)
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりPinus yunnanensisではなくほとんどの場合トウヒ属植物を宿主とする
本種より孔口のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなく顕著な卵状
本種より剛毛が短い
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Porodaedalea chrysoloma(カラマツカタワタケ)
孔口のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なりPinus yunnanensisではなくトウヒ属植物などを宿主とする
本種より剛毛のサイズが小さい
ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される