2014年12月21日 （仮訳）ツチダンゴ属菌の2新種、スペインにおける2新産種、およびヨーロッパ産本属菌の種同定のための検索表 Paz, A. et al., 2012, Propuesta de dos nuevas especies del género Elaphomyces, dos primeras citas para la Península Ibérica y una clave de identificación de las especies del género para Europa. Boletín Micológico de FAMCAL. Available at: http://www.ascofrance.com/uploads/forum_file/PAZ-et-al-2012-Elaphomyces-FAMCAL-0001.pdf [Accessed December 17, 2014]. 【R3-01379】2014/12/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ スペインの森林に発生したElaphomyces leonisおよびE. spirosporusの2種を新種記載した。 また、E. foetidusおよびE. striatosporusをスペイン新産種として報告した。 新種および新産種を含むヨーロッパ産ツチダンゴ属菌の検索表を掲載した。 Spain, Segovia, Riofrío de Riaza, Hayedo de la Pedrosa （新種） Elaphomyces leonis P. Juste, F. García, J. M. Vidal & A. Paz 語源…本種を発見した犬のLeónに献名 【よく似た種との区別】 Elaphomyces morettii ヨーロッパに分布する 肉眼的形態が類似している 子実体のサイズの範囲が重なる 子実体が不規則な球形 本種と異なり外皮が初めカフェオレ色、成熟すると暗い青灰色を帯びるのではなく帯灰白色でグレバに向かって非常に暗色となる 本種と異なり菌糸束を有する 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の装飾が細かい桿形ではなく非常に太い桿形であり、頂部で癒合して疣状となる Elaphomyces aculeatus ヨーロッパに分布する 形態的に類似している（混同のおそれがある） 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の装飾が桿形で頂部で癒合し、折り目をなす Elaphomyces anthracinus（イネゴクロツチダンゴ） ヨーロッパに分布する 皮層の表面が微細な粒状 本種と異なり外皮が幼時カフェオレ色でのちに暗色になるのではなく帯黄白色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の装飾が頂部で癒合して疣状のペリスポアをなす Spain, Cáceres, Jarandilla de la Vera （新種） Elaphomyces spirosporus A. Paz & Lavoise 語源…螺旋の胞子の（ペリスポアが螺旋状に配列する桿形の装飾からなることから） 【よく似た種との区別】 Elaphomyces leucosporus ヨーロッパに分布する 子実体のサイズが類似している（非常に小型） 子実体の色が同一 子実体に帯緑色の菌糸体を伴う 本種と異なり外皮が幼時も暗色 本種と異なり菌糸体が紫色を帯びる 本種と異なりグレバが成熟すると帯灰黄褐色ではなくカフェオレ色 本種と異なり子嚢胞子のペリスポアが不規則な高さの桿形の装飾からなる皺状~波状 Elaphomyces maculatus ヨーロッパに分布する 子実体に帯緑色の菌糸体を伴う 子嚢胞子の装飾が細い桿形 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり皮層が帯黒褐色ではなく黒色 本種と異なり皮層にルーペで確認できる条線を有する 本種と異なり永続性の緑色の斑点が生じる 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なりペリスポアが螺旋状ではなく密で不規則 Elaphomyces leveillei ヨーロッパに分布する 子実体が球形 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子の装飾の高さの範囲が重なる 本種と異なりスペインでの分布が知られていない 本種と異なり外皮が淡い帯桃灰クリーム色ではなく帯灰白色 本種と異なり皮層が帯黒褐色ではなく黒色 本種と異なり永続性の緑色の斑点が生じる 本種と異なり皮層が平滑ではなく小型の疣を伴う 本種と異なり子嚢胞子の装飾が細いのではなく太い 本種と異なりペリスポアが螺旋状ではなく不規則形 （スペイン新産種） Elaphomyces foetidus Vittad. 【よく似た種との区別】 Elaphomyces persoonii ヨーロッパに分布する 肉眼的形態が非常に類似している 子実体が大型 ペリスポアが網目状 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり外皮が類白色、のちに帯青灰色ではなく灰白色 本種と異なり皮層に不規則な粒状の疣ではなく顕著なトリュフ様の疣を伴う 本種より小孔のサイズが大きい 本種と異なり黄色の菌糸束を有する 本種と異なりグレバが初め帯青灰色、のちに帯青褐灰色ではなく初め青緑色、のちに暗緑色 本種と異なり臭いが非常に強いのではなく弱いかほとんど欠く 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Elaphomyces cyanosporus ヨーロッパに分布する グレバが帯青灰色 ペリスポアが網目状 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり皮層の外層が類白色ではなく赤色を帯びる 本種と異なり皮層に不規則な粒状の疣ではなく非常に顕著な不規則形の疣を伴う 本種より小孔のサイズが大きい 本種と異なり子実体の臭いが強い蓖麻子油様の不快臭ではなく強いトリュフ臭 本種より子嚢胞子のサイズが小さい （スペイン新産種） Elaphomyces striatosporus Kers 【よく似た種との区別】 Elaphomyces mutabilis（ツヅレサセシロツチダンゴ） ヨーロッパに分布する 肉眼的形態が類似している（混同のおそれがある） 子実体が白色の菌糸体に厚く覆われる 皮層が暗色 皮層に疣状装飾を伴う 本種と異なり外皮が暗い帯青灰色ではなく帯青白色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Elaphomyces papillatus ヨーロッパに分布する 子実体を覆う菌糸体を除くと本種とよく類似している（混同のおそれがある） 本種より子実体のサイズが通常大きい 本種と異なり子実体が密に菌糸体に覆われない 本種と異なり外皮に褐色の脈が生じる 本種と異なり皮層が暗色ではなく黄褐色~栗褐色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の装飾が低い