(仮訳)オーストラリア、タスマニア州において幹潰瘍から分離された新種Pseudophacidium diselmae
Yuan, ZQ., Rudman, T. & Mohammed, C. 2000. Pseudophacidium diselmae sp. nov. isolated from stem cankers on Diselma archeri in Tasmania, Australia. Australasian Plant Pathology. Available at: https://link.springer.com/article/10.1071/AP00038 [Accessed January 27, 2023] 【R3-10279】2023/1/27投稿

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3行まとめ

オーストラリア、タスマニア州でDiselma archeriの幹の子実体を形成した菌を検討し、Pseudophacidium diselmaeとして新種記載した。
本種は4ヶ所のサンプリング地点において、立ち枯れ症状を示した宿主の潰瘍病変から一貫して分離され、本種が病原菌である可能性が最も高いと考えられた。
本種は子嚢頂部が厚壁で子嚢胞子が卵形~楕円形であり、粘液質の鞘に包まれ、分生子が楕円形であることなどで特徴づけられた。
Walls of Jerusalem Tasmania, Australia

(新種)

Pseudophacidium diselmae Z.Q. Yuan, Rudman & C. Mohammed
語源…Diselma属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pseudophacidium piceae
子嚢子座が単生または凝集する
子嚢が棍棒形
子嚢が8胞子性
子嚢胞子が子嚢において不規則な2列で配列する
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の長さ/幅比が類似している
本種と異なりオーストラリアではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なりDiselma archeriではなくPicea excelsaなどを宿主とする
本種より子嚢子座の丈が高い
本種より子嚢の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子が卵形~楕円形ではなく楕円形
本種と異なり子嚢胞子が粘液質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が楕円形ではなく卵形または洋梨形
Pseudophacidium ledi
子嚢が棍棒形
子嚢が8胞子性
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の長さ/幅比が類似している
本種と異なりオーストラリアではなくヨーロッパおよび北米などに分布する
本種と異なりDiselma archeriではなくLedum palustreなどを宿主とする
本種と異なり子嚢子座が単生または小さな集まりをなして凝集するのではなく散生~群生する
本種より子嚢子座の丈が高い
本種より子嚢が短い
本種と異なり子嚢胞子が粘液質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種と異なり側糸を有するのではなく欠く
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が楕円形ではなく楕円形~長楕円形
Pseudophacidium garmanii
子嚢子座が単生または凝集する
子嚢子座のサイズの範囲が重なる
子嚢が棍棒形
子嚢が8胞子性
子嚢胞子の形状が類似している
側糸が直線状で分枝しない
側糸に隔壁を有する
本種と異なりオーストラリアではなく北米などに分布する
本種と異なりDiselma archeriではなくPicea glaucaおよびP. engelmanniiなどを宿主とする
本種より子嚢が短い
本種より子嚢の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子に洋梨形と卵形の2型がある
本種と異なり子嚢胞子が粘液質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が楕円形ではなく洋梨形
Pseudophacidium gaeumanii
子嚢が棍棒形
子嚢が8胞子性
本種と異なりオーストラリアではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なりDiselma archeriではなくLarix deciduaなどを宿主とする
本種より子嚢が短い
本種より子嚢の幅が広い
本種より子嚢胞子が長い
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種より子嚢胞子の長さ/幅比が大きい
本種と異なり子嚢胞子が粘液質の鞘に包まれるという特徴を欠く
本種より分生子が長い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子が楕円形ではなく円筒形