(仮訳)南アフリカ産の高山帯の2新種、Psoroma capenseおよびP. esterhuyseniae
Elvebakk, A. et al., 2020. Psoroma capense and P. esterhuyseniae (Pannariaceae), two new alpine species from South Africa. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/psoroma-capense-and-p-esterhuyseniae-pannariaceae-two-new-alpine-species-from-south-africa/46AF4942E420A2A219073D466571B060 [Accessed December 23, 2020] 【R3-07984】2020/12/23投稿

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3行まとめ

南アフリカ、西ケープ州の高山帯からPsoroma capenseおよびP. esterhuyseniaeの2新種を記載した。
両種はアフリカから初めて知られたPsoroma属地衣となり、更新世の長距離散布イベントの存在が示唆された。
前者は分子系統解析でP. hypnorum系統に含まれ、後者はP. hypnorumに類似するが頭状体や子嚢胞子などの形態が異なっていた。
South Africa, Western Cape, Witzenberg municipality, Hex River Mountains/Hexrivierberge, Matroosberg, Spekrivierskloof

(新種)

Psoroma capense Elvebakk, S. G. Hong & Rämä
語源…ケープ産の
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【よく似た種との区別】
Psoroma tenue
子器がやや無柄
子器縁部が円鋸歯状~浅裂状
メラニンを含有する
本種と異なり南アフリカではなく亜南極および南極のキングジョージ島などに分布する
本種と異なり地衣体が斜上する鱗片状でない
本種と異なり子嚢胞子が卵状~短楕円形でない
本種と異なり地衣成分が知られている
ITS+nrLSU+mtSSU+Mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Psoroma hypnorum系統ではなくP. tenue l.系統に含まれる)
Psoroma cyansorediatum
地衣体の色が類似している
本種と異なり南アフリカではなくニュージーランドなどに分布する
本種と異なり子嚢胞子が卵状~短楕円形ではなく狭楕円形
South Africa, Western Cape, Hexerivier Mts (= Hexrivierberge)

(新種)

Psoroma esterhuyseniae Elvebakk
語源…南アフリカの植物学者、Elsie Elizabeth Esterhuysen氏に献名
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【よく似た種との区別】
Psoroma hypnorum
帯褐色のメラニンを含有する
本種と異なり南アフリカではなくノルウェー、南極のキングジョージ島などに分布する
本種と異なり頭状体が規則的で粗い珊瑚状ではなく不規則形
本種より果托下部に顕著な”tomentum”を伴う
本種と異なり子嚢胞子が類球形~短楕円形でない
本種と異なり子嚢胞子頂部のペリスポアが伸長する
Psoroma absconditum
本種と異なり南アフリカではなく亜南極諸島などに分布する
本種と異なり子器縁部が小鱗片状でない
本種より子嚢胞子が長い