(仮訳)オニツリフネソウの生物学的制御に菌類の生物農薬として用いられうる新変種、Puccinia komarovii var. glanduliferae
Tanner, RA. et al., 2015. Puccinia komarovii var. glanduliferae var. nov.: a fungal agent for the biological control of Himalayan balsam (Impatiens glandulifera). European journal of Plant Pathology. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10658-014-0539-x [Accessed January 28, 2017].
【R3-03703】2017/01/29投稿

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3行まとめ

ヨーロッパおよび米国において侵略的な雑草として問題となっているオニツリフネソウに感染するさび菌の一種を検討した。
本種を宿主とするヒマラヤ山脈産の系統と他のツリフネソウ属植物を宿主とする別の地域の系統との形態学的比較を実施し、夏胞子および冬胞子に明瞭な差異を認めなかった。
一方、分子系統解析および接種試験では両者を区別可能であり、前者を新変種Puccinia komarovii var. glanduliferaeとして記載した。
Gulaba, Kullu Valley, Himachal Pradesh, India

(新変種)

Puccinia komarovii var. glanduliferae R. A Tanner, C. A. Ellison, L. Kiss & H. C. Evans
語源…Impatiens glandulifera
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Puccinia komarovii
パキスタンに分布する
同じツリフネソウ属植物を宿主とする
夏胞子の形態が類似している
冬胞子の形態が類似している
ITS2-nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード1に含まれる)
本変種と異なり中国、ポーランド、ハンガリーなどにおける分布が知られている
本変種と異なりImpatiens glanduliferaではなく別のツリフネソウ属植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクレード1aではなく1bに含まれる)