(仮訳)コムギいもち病を引き起こすPyricularia属新種、Pyricularia graminis-tritici
Castroagudín, VL. et al., 2016. Pyricularia graminis-tritici, a new Pyricularia species causing wheat blast. Persoonia. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5315288/ [Accessed May 27, 2017].
【R3-04061】2017/05/27投稿

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3行まとめ

同所においてコムギ、イネ、その他草本に発生したPyricularia oryzaeの分離菌株を対象に分子系統解析を実施し、3つの主要なクレードに分かれることを認めた。
クレード1はイネを宿主とするOryza病原型、クレード2はコムギを宿主とするTriticum病原型に相当することを示した。
クレード3はコムギとその他のイネ科草本を宿主とし、形態的差異はないが宿主範囲、病原性スペクトル、分子系統の観点から別種と認められたため、Pyricularia graminis-triticiとして新種記載した。
Brazil, Goiás

(新種)

Pyricularia graminis-tritici V.L. Castroagudín, S.I. Moreira, J.L.N. Maciel, B.A. McDonald, Crous & P.C. Ceresini
語源…草本とコムギ属の
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【よく似た種との区別】
Pyricularia oryzae
同所的に分布する(ブラジル)
同じコムギ属植物を宿主とすることがある
宿主にいもち病を引き起こす
形態的に区別できないほど類似している(この種の隠蔽種であった)
アクチン+BAC6+β-チューブリン+カルモジュリン+CH7-BAC7+CH7-BAC9+キチンシンターゼ1+EF1-α+MPG1ハイドロフォビン+窒素代謝制御タンパク質1およびMPG1ハイドロフォビンに基づく分子系統解析で近縁
本種と宿主範囲が異なる
本種と病原性スペクトルが異なる
アクチン+BAC6+β-チューブリン+カルモジュリン+CH7-BAC7+CH7-BAC9+キチンシンターゼ1+EF1-α+MPG1ハイドロフォビン+窒素代謝制御タンパク質1およびMPG1ハイドロフォビンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Pyricularia oryzae Cavara
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【よく似た種との区別】
Pyricularia graminis-tritici
同所的に分布する(ブラジル)
同じコムギ属植物を宿主とすることがある
宿主にいもち病を引き起こす
形態的に区別できないほど類似している(本種の隠蔽種であった)
アクチン+BAC6+β-チューブリン+カルモジュリン+CH7-BAC7+CH7-BAC9+キチンシンターゼ1+EF1-α+MPG1ハイドロフォビン+窒素代謝制御タンパク質1およびMPG1ハイドロフォビンに基づく分子系統解析で近縁
本種と宿主範囲が異なる
本種と病原性スペクトルが異なる
アクチン+BAC6+β-チューブリン+カルモジュリン+CH7-BAC7+CH7-BAC9+キチンシンターゼ1+EF1-α+MPG1ハイドロフォビン+窒素代謝制御タンパク質1およびMPG1ハイドロフォビンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される