(仮訳)新種Pyrrhoglossum moliniophilumおよびヨーロッパにおける本属菌の初報告
Corriol, G., 2009. Pyrrhoglossum moliniophilum sp. nov. (Basidiomycota, Cortinariales), a new species and first record of the genus in Europe. Cryptogamie, Mycologie. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Gilles_Corriol/publication/289002811_Pyrrhoglossum_moliniophilum_sp_nov_Basidiomycota_Cortinariales_a_new_species_and_first_record_of_the_genus_in_Europe/links/575ebd3508ae414b8e54516b.pdf [Accessed March 31, 2017].
【R3-03888】2017/03/31投稿

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3行まとめ

フランス、ピレネー山脈のピートボグにおいてMoiinia caemleaに生じた菌を検討し、Pyrrhoglossum moliniophilumとして新種記載した。
本種は子実体が小型のチャヒラタケ型で、担子胞子が帯赤褐色小疣状、デキストリノイドであることなどで特徴づけられた。
本種は本属菌として初めて材または樹皮以外に発生した例となり、ヨーロッパからの本属菌の報告も初であった。
France. Depart. of Hautes-Pyrenees, Clarens, right bank of La Galavette rivulet, below Courtalou, Clarens peat-bog

(新種)

Pyrrhoglossum moliniophilum Corriol
語源…Molinia属の葉の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pyrrhoglossum pyrrhum
担子器の形態が類似している
縁シスチジアの形態が類似している
傘表皮の形態が類似している
傘実質の構造が類似している
本種と異なりフランス本土ではなくマルティニーク、グアドループなどに分布する
本種と異なりMoiinia caemleaではなく腐朽材に発生する
本種より子実体がしっかりとしている
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘表面がクモの巣状ではなく中央部が綿毛状
本種と異なり襞の幅が非常に狭いのではなく狭い
本種より柄の幅が広い
本種と異なり柄の下部が密な綿毛状
本種と異なり子実体の味が速やかに強い苦味を感じるのではなく遅れて苦味を感じるのみである
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子が暗色
本種より担子胞子のQ値が小さい
本種と異なり担子胞子が豆形ではなく広楕円形
本種より担子胞子の疣状装飾が突出する
本種より担子胞子のデキストリノイド性が強い
本種と異なり傘シスチジアが豊富ではなく疎ら
本種と異なり傘シスチジアが脛骨形~”lecithiform”ではなく僅かにしか分化しない
本種と異なり柄表皮に無数の頭状のシスチジアを有するのではなく頂部にいくぶんシスチジア状の要素を含むのみである
本種と異なり実質が薄壁の菌糸ではなく厚壁の菌糸からなる
Pyrrhoglossum hepatizon
担子胞子の形態が類似している
本種と異なりフランス本土ではなくマルティニーク、グアドループなどに分布する
本種と異なりMoiinia caemleaではなく腐朽材に発生する
本種より子実体のサイズが顕著に大きい
本種より子実体が肉質
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が初め黄色、黄金褐色、橙褐色
本種より襞の幅がずっと広い
本種より柄が発達し顕著にしっかりとしている
本種と異なり柄が中心生のことがある
本種より肉が頑丈
本種ほど肉が”putrescent”でない
本種と異なり子実体の味が速やかに強い苦味を感じるのではなく僅かに苦い
本種と傘表皮の構造が異なる
本種と実質の構造が異なる