(仮訳)形態および分子の形質に基づく中国南部産の新種、Pythium cedriの記載
Chen, J-J. et al., 2017. Pythium cedri sp. nov. (Pythiaceae, Pythiales) from southern China based on morphological and molecular characters. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.309.2.4 [Accessed January 19, 2018].
【R3-04773】2018/1/19投稿

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3行まとめ

中国江蘇省においてヒマラヤスギの根から分離された卵菌の一種を検討し、Pythium cedriとして新種記載した。
本種は遊走子嚢が数珠状で、造卵器に鈍い刺状装飾を有し、造精器が雌雄同菌糸性であり、生長が比較的遅いことなどで特徴づけられた。
本種が含まれたPythium属クレードDの種の検索表を掲載した。
中国江蘇省南京市玄武区玄武湖公園

(新種)

Pythium cedri Jia J. Chen & X.B. Zheng
語源…ヒマラヤスギ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pythium periplocum
形態的に類似している(混同のおそれがある)
造卵器に装飾を有する
造精器が側着性
遊走子嚢が数珠状
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなく非充満性
本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄異菌糸性
本種よりコロニーの生長が速い
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium ornamentatum
造卵器に装飾を有する
造精器が雌雄同菌糸性
造精器が側着性
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種と異なり造精器の細胞が大型
本種と異なり遊走子嚢が”budding-like”である
本種と異なり遊走子嚢表面に不規則な”gemmae”を有する
本種よりコロニーの生長が速い
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium hydnosporum
造卵器に装飾を有する
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種と異なり造精器が側着性ではなく底着性
本種と異なり遊走子嚢が球形数珠状または稀に不規則形なのではなく球形
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium amasculinum
造卵器に装飾を有する
造精器が側着性
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種と異なり造精器を欠く
本種と異なり遊走子嚢が球形数珠状または稀に不規則形なのではなく球形、類球形、卵状、レモン形
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium oligandrum
造卵器に装飾を有する
造精器が側着性
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種と異なり造卵器の装飾が鈍い刺状ではなく尖った刺状
本種と異なり卵胞子が充満性またはほぼ充満性なのではなく非充満性
本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄異菌糸性
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pythium acanthicum
造卵器に鈍い刺状装飾を有する
卵胞子が充満性またはほぼ充満性
造精器が側着性
ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる)
本種より造卵器の刺が短い
本種よりコロニーの生長が速い
ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される