2019年10月5日 (仮訳)中国南部に産し、形態および分子の形質に基づき新種記載された卵菌、Pythium subutonaiense Chen, J-J. & Zheng, X-B. 2019. Pythium subutonaiense, A New Aquatic Oomycete from Southern China Based on Morphological and Molecular Characters. Mycobiology. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/12298093.2019.1642700 [Accessed October 5, 2019] 【R3-06649】2019/10/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国江蘇省の湖において分離された卵菌の一種を検討し、Pythium subutonaienseとして新種記載した。 本種はホモタリックで造卵器が平滑で単一の卵胞子を含み、造精器が下位生または雌雄同菌糸性であることなどで特徴づけられた。 本種は分子系統解析で、Pythium属クレードBにおいて独自の系統を形成し、近縁種とは形態のほか生長速度や温度適性などが異なっていた。 中国江蘇省南京市紫霞湖公園 (新種) Pythium subutonaiense Jia J. Chen & X.B. Zheng 語源…Pythium utonaiense類似の 【よく似た種との区別】 Pythium brachiatum 水生菌である 造卵器が節間生または末端生 造卵器に突起を有する 卵胞子の壁厚の範囲が重なる 菌糸の幅の範囲が類似している ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードB2に含まれる) 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり遊走子嚢が糸状で膨大しないのではなく糸状で僅かに膨大する 本種と異なり造卵器が時に鎖生することがある 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が充満性ではなく充満性で時に非充満性 本種と異なり造精器を稀に欠くことがある 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄異菌糸性または雌雄同菌糸性 本種と異なり菌糸に膨大部を欠く 本種と異なり生育適温が30°Cではなく25°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく4°C 本種と異なり最大生長温度が38°Cではなく30°C 本種よりPCA 25°Cでの生長が遅い ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium capillosum 造卵器が節間生または稀に末端生 造卵器に突起を有する 菌糸の幅の範囲が類似している 菌糸の幅の範囲が類似している ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードB2に含まれる) 本種と異なり中国ではなくフランスなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢が糸状で膨大しないのではなく糸状で僅かに膨大することもある 本種より造卵器のサイズが大きい 本種と異なり卵胞子が充満性ではなく充満性または非充満性 本種より卵胞子が厚壁 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなくほとんどの場合雌雄異菌糸性で稀に雌雄同菌糸性 本種と異なり菌糸に膨大部を欠く 本種と異なり生育適温が30°Cではなく25°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく1-2°C 本種と異なり最大生長温度が38°Cではなく40°C 本種よりPCA 25°Cでの生長が遅い ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium flevoense 造卵器に突起を有する 遊走子嚢が糸状 造卵器のサイズの範囲が重なる 菌糸の幅の範囲が類似している ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードB2に含まれる) 本種と異なり中国ではなくオランダなどに分布する 本種と異なり造卵器が節間生または稀に末端生なのではなくほとんどの場合末端生 本種と異なり卵胞子が充満性ではなく非充満性で時にほぼ充満性 本種より卵胞子が厚壁 本種と異なり造精器が雌雄同菌糸性ではなく雌雄異菌糸性 本種と異なり菌糸に膨大部を欠く 本種と異なり生育適温が30°Cではなく25°C 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく5°Cより下 本種と異なり最大生長温度が38°Cではなく35°C超 本種よりPCA 25°Cでの生長が遅い ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium utonaiense 水生菌である 遊走子嚢が糸状で膨大しない 造卵器のサイズの範囲が重なる 卵胞子が充満性 卵胞子の壁厚の範囲が重なる 菌糸の幅の範囲が類似している 生育適温が30°C ITS+COIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードB2に含まれる) 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり造卵器が節間生または稀に末端生なのではなく末端生で稀に節間生 本種と異なり造精器を欠く 本種と異なり菌糸に膨大部を欠く 本種と異なり最小生長温度が5°Cではなく4°C 本種と異なり最大生長温度が38°Cではなく40°C 本種よりPCA 25°Cでの生長が速い ITS+COIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される