(仮訳)Ramalina pollinariaグループの2新種R. europaeaR. labiosorediata、およびLichen pollinariusL. squarrosusの新規タイプ指定
Gasparyan, A., Sipman, HJM. & Luecking, R., 2017. Ramalina europaea and R. labiosorediata, two new species of the R. pollinaria group (Ascomycota: Ramalinaceae), and new typifications for Lichen pollinarius and L. squarrosus. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/ramalina-europaea-and-r-labiosorediata-two-new-species-of-the-r-pollinaria-group-ascomycota-ramalinaceae-and-new-typifications-for-lichen-pollinarius-and-l-squarrosus/443C47B81BCEBE5C7B06F2257B561CC7 [Accessed August 20, 2017].
【R3-04317】2017/08/20投稿

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3行まとめ

ヨーロッパに広く分布するRamalina europaeaおよび北米産のR. labiosorediataの2新種を記載した。
また、Lichen pollinariusおよびL. squarrosusの2種を再検討し、新たにタイプ標本を指定した。
R. pollinariaグループの検索表を掲載した。
Sweden, Södermanland, Lerbo parish, 1 · 7 km NE of Lerbo church, 600m SW Dagöholm, the Natura 2000 habitat Dagöholmsbackarna, W of the road

(新種)

Ramalina europaea Gasparyan, Sipman & Lücking
語源…ヨーロッパの
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【よく似た種との区別】
Ramalina pollinaria
アルメニア、ロシア、スウェーデンに分布する
形態的に類似している(生育不良の場合、識別が困難なことがある)
老成した粉芽塊の形態がかなり類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりベラルーシ、オランダなどにおける分布が知られている
本種と異なり粉芽塊が末端ではなく葉央および縁部に生じる
本種と異なり粉芽塊が刺状の小枝に生じるのではなく小枝を欠くか稀
本種より粉芽塊のサイズが小さい
本種より粉芽塊の発達初期のサイズが大きい
本種より粉芽塊が不規則形
本種より粉芽塊が粉状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramalina labiosorediata
岩上および樹上に生じる
粉芽塊が末端生である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパではなく北米に分布する
本種と異なり粉芽塊が小粒状ではなく唇形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Arizona, Coconino County, 10 miles S of Flagstaff in Kelly Canyon just upstream from junction with Pumphouse Wash

(新種)

Ramalina labiosorediata Gasparyan, Sipman & Lücking
語源…唇形の粉芽の
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【よく似た種との区別】
Ramalina pollinaria
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米に分布しないと考えられている
本種と異なり粉芽塊が末端ではなく葉央および縁部に生じる
本種と異なり粉芽塊が唇形ではなく長形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramalina europaea
岩上および樹上に生じる
粉芽塊が末端生である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米ではなくヨーロッパに分布する
本種と異なり粉芽塊が唇形ではなく小粒状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Ramalina farinacea (L.) Ach.
Lichen squarrousのネオタイプ標本を指定し、本種のシノニムとした。
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Sweden

(その他掲載種)

Ramalina pollinaria (Westr.) Ach.
※本種のネオタイプおよびエピタイプ標本、品種elatiorのレクトタイプ標本、変種humilisのレクトタイプ標本をそれぞれ指定した。
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【よく似た種との区別】
Ramalina yasudae
本種と異なりヨーロッパではなく東アジアなどに分布する
本種より粉芽のサイズが大きい
Ramalina sekika
本種と異なりヨーロッパではなく東アジアなどに分布する
本種より粉芽のサイズが大きい
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸、サラジン酸、セキカ酸を含む
Ramalina maciformis
形態的に類似している(同種と考えられることがある)
本種と異なり地中海地域に分布する
本種と生態的に異なる
本種と形態的に異なる
本種と異なり地衣成分としてブルゲアン酸、サラジン酸、ノルスチクチン酸を含む
Ramalina labiosorediata
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米に分布する
本種と異なり粉芽塊が葉央および縁部ではなく末端に生じる
本種と異なり粉芽塊が長形ではなく唇形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ramalina europaea
アルメニア、ロシア、スウェーデンに分布する
形態的に類似している(生育不良の場合、識別が困難なことがある)
老成した粉芽塊の形態がかなり類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりベラルーシ、オランダなどにおける分布が知られていない
本種と異なり粉芽塊が葉央および縁部ではなく末端に生じる
本種と異なり粉芽塊に小枝を欠くか稀なのではなく刺状の小枝に生じる
本種より粉芽塊のサイズが大きい
本種より粉芽塊の発達初期のサイズが小さい
本種ほど粉芽塊が不規則形でない
本種ほど粉芽塊が粉状でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される