(仮訳)Microglossum virideの形態変異の再検討および新種M. griseoviride
Kučera, V. et al., 2014. Re-evaluation of the morphological variability of Microglossum viride and M. griseoviride sp. nov. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/106/2/282.short [Accessed October 24, 2014].
【R3-01218】2014/10/24投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

トウヒ林の湿った場所ではなくブナ科の落葉樹林に発生するMicroglossum virideの子実体は色が異なるように思われた。
形態学的、生態学的検討および分子系統解析に基づき、本種が異なる2種の分類群からなることを示し、落葉樹林型をM. griseovirideとして新種記載した。
また、Microglossum lutescensM. virideと同種であることを示した。
Slovakia, Revúcka pahorkatina Mountains, town Revúcka, site called za Peklom

(新種)

Microglossum griseoviride V.Kučera, Lizoň, M.Tomšovský
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Microglossum viride(マツバシャモジタケ)
形態的に類似している(従来同種として扱われてきた)
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりブナ科落葉樹林ではなくトウヒ、ハンノキ、ヤマナラシ林に発生する
本種より湿った場所に発生する
本種と異なりミズゼニゴケ属やその他のコケの上に生える
本種より酸性の強い土壌に発生すると見られる
本種と異なり子実体が帯灰緑色ではなく緑黄色
本種より子嚢の幅が広い
本種より子嚢のQ値が小さい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Microglossum rickii
本種と異なりヨーロッパではなくブラジルに分布する
本種と生息環境が全く異なる
本種より子嚢のサイズが顕著に小さい
Czech, Jablonec nad Nisou

(その他掲載種)

Microglossum viride (Pers.) Gillet
マツバシャモジタケ
※本種のエピタイプおよびレクトタイプを指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Microglossum griseoviride
形態的に類似している(従来同種として扱われてきた)
ITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ、ハンノキ、ヤマナラシ林ではなくブナ科落葉樹林に発生する
本種ほど湿った場所に発生する傾向がない
本種と異なりミズゼニゴケ属やその他のコケの上に生えるという特徴を欠く
本種ほど酸性の強くない土壌に発生すると見られる
本種と異なり子実体が緑黄色ではなく帯灰緑色
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢のQ値が大きい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Microglossum rickii
形態的に類似している(同種として扱われていたが分けられた)
本種と異なりヨーロッパではなくブラジルに分布する
本種と生息環境が全く異なる
本種より子嚢のサイズが顕著に小さい