(仮訳)エキビョウキン属Pgchlamydoタクソンの新種Phytophthora chlamydosporaとしての再記載
Hansen, EM. et al., 2015. Redesignation of Phytophthora taxon Pgchlamydo as Phytophthora chlamydospora sp. nov. North American Fungi. Available at: http://www.pnwfungi.org/index.php/pnwfungi/article/view/1414 [Accessed May 10, 2015].
【R3-01813】2015/05/11投稿

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3行まとめ

従来非正式にPhytophthora Pgchlamydoタクソンと呼ばれていた卵菌を検討し、Phytophthora chlamydosporaとして新種記載した。
本種は汎世界的に分布する河畔の樹木の病原菌として知られており、様々な水試料や土壌試料などから分離されてきた。
本種は生長が遅く、高温に耐性を有し、高温で厚壁胞子を形成することなどで特徴づけられ、分子系統解析ではクレード6に含まれた。
UK, Gloucestershire, Cheltenham

(新種)

Phytophthora chlamydospora Brasier & Hansen
語源…厚壁胞子の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora pinifolia
ITS、β-チューブリン、COXに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード6に含まれる)
本種と異なり培養下で遊走子嚢が早落性を示す傾向がある
本種と厚壁胞子の形成が異なる
本種とコロニーの形態が異なる
本種とコロニーの生長速度が異なる
本種と最適生長温度が異なる
本種と最大生長温度が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(2塩基のインデルおよび6塩基の置換)
Phytophthora borealis
ITS、β-チューブリン、COXに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード6に含まれる)
本種と厚壁胞子の形成が異なる
本種とコロニーの形態が異なる
本種とコロニーの生長速度が異なる
本種と最適生長温度が異なる
本種と最大生長温度が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(7塩基のインデルおよび13塩基の置換)
Phytophthora gonapodyides
生態的に類似している
培養性状にこれといった特徴がない(従来混同されてきた)
低温では厚壁胞子を形成しないことがある
ニンジン寒天培地でのコロニーが花弁状で非常に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレード6に含まれる)
本種と異なり高温で厚壁胞子を形成するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora lateralis
形態的に類似している(誤同定された例がある)
遊走子嚢に乳頭突起を欠く
厚壁胞子が大型
厚壁胞子が時に側生する
本種より耐えることができる最大温度がずっと低い
Phytophthora drechsleri
形態的に類似している(誤同定された例がある)
遊走子嚢に乳頭突起を欠く
コロニーの形態が類似している
本種と異なりホモタリックではなくヘテロタリックである
Phytophthora cryptogea
遊走子嚢に乳頭突起を欠く
コロニーの形態が類似している