(仮訳)小笠原諸島からの「絶滅」種、Cyathus badiusの再発見
Cruz, RHSF., Baseia, IG. & Hosaka, K. 2018. Rediscovery of Cyathus badius, an ‘extinct’ species from the Bonin Islands, Japan. Mycoscience. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354017300773 [Accessed November 15, 2020] 【R3-07871】2020/11/15投稿

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3行まとめ

小笠原諸島から約80年ぶりに、レッドリストに「絶滅種」として掲載されていたCyathus badiusを記録した。
父島産ホロタイプ標本と新規の母島産標本の形態学的比較を行い、両者が一致することを示した。
また、分子系統解析を実施し、いくつかの原記載になかった形態形質を新たに報告した。
東京都小笠原村母島船木山

(その他掲載種)

Cyathus badius Kobayasi
カバイロチャダイゴケ
※本種のエピタイプ標本を指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cyathus parvocinereus
ブラジルに分布する
子実体のサイズが類似している
毛被を有する
外皮壁の折り畳みの間隔が類似している
小塊粒のサイズが類似している
担子胞子のサイズが類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じStriatumクレードに含まれる)
本種と異なり子実体が漏斗形ではなく鐘形
本種と異なり子実体内壁が”platinum bright”である
本種と異なり小塊粒が帯赤褐色ではなく灰色~帯灰褐色
本種と異なり皮層がほぼ同質なのではなく明瞭な2層からなる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される