(仮訳)中国において侵略的な雑草Ageratina adenophoraから分離された2新種、Remotididymella ageratinaeおよびRemotididymella anemophila
Yang, A-L. et al., 2020. Remotididymella ageratinae sp. nov. and Remotididymella anemophila sp. nov., two novel species isolated from the invasive weed Ageratina adenophora in PR China. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.004572 [Accessed November 20, 2021] 【R3-08980】2021/11/20投稿

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3行まとめ

中国雲南省の10ヶ所においてAgeratina adenophoraの健全葉および罹病葉、周囲の空気中などから分離された菌類を検討した。
そのうち病斑から分離されたRemotididymella ageratinaeおよびR. anemophilaの2新種を記載した。
両者とも有性世代と無性世代の両方を形成し、前者は本属で唯一子嚢胞子の中位が深く狭窄し、後者は子嚢が長く、子嚢胞子が短く、分生子が大きいことなどで特徴づけられた。
中国雲南省普洱市瀾滄ラフ族自治県

(新種)

Remotididymella ageratinae H.B. Zhang, A.L. Yang & L. Chen
語源…Ageratina属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Remotididymella anemophila
中国に分布する
同じAgeratina adenophoraを宿主とする
宿主の病斑から分離される
子嚢果のサイズの範囲が重なる
子嚢が8胞子性
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子の隔壁数が1
分生子殻が表在性~半埋生
分生子殻が単生または凝集する
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子に油滴を含む
分生子殻殻壁が6-8層の多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢が長い
本種と異なり子嚢胞子の中位が深く狭窄するという特徴を欠く
本種より分生子殻の短径が大きい
本種より分生子形成細胞のサイズが大きい
本種と異なり分生子の油滴数が2-7ではなく3-7
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella anthropophila
分生子に油滴を含む
分生子殻殻壁が多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくヒトなどから分離される
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり分生子殻が表在性~半埋生ではなく表在性
本種と異なり分生子殻が単生または凝集するのではなく単生または融合する
本種より分生子殻のサイズが小さい
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種より分生子のサイズがずっと小さい
本種と異なり分生子殻殻壁の細胞層が6-8層ではなく2-5層
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella destructiva
分生子に油滴を含む
分生子殻殻壁が多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくグアドループなどに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくトマトなどから分離される
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり分生子殻が表在性~半埋生ではなく表在性または埋生
本種と異なり分生子殻が単生または凝集するのではなくほとんどの場合融合して単生することは稀
本種より分生子殻のサイズが小さい
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子形成細胞の幅が狭い
本種より分生子のサイズがずっと小さい
本種と異なり分生子殻殻壁の細胞層が6-8層ではなく2-4層
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella bauhiniae
アジアに分布する
子嚢果のサイズの範囲が重なる
子嚢が8胞子性
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくソシンカ属植物などから分離される
本種より子嚢が長い
本種より子嚢胞子がずっと長い
本種と異なり子嚢胞子の中位が深く狭窄するという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく1-3
本種と異なり無性世代が知られていない
Didymella sinensis
子嚢のサイズが類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省臨滄市滄源ワ族自治県

(新種)

Remotididymella anemophila H.B. Zhang, A.L. Yang & L. Chen
語源…風を好む
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Remotididymella ageratinae
中国に分布する
同じAgeratina adenophoraを宿主とする
宿主の病斑から分離される
子嚢果のサイズの範囲が重なる
子嚢が8胞子性
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子の隔壁数が1
分生子殻が表在性~半埋生
分生子殻が単生または凝集する
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子に油滴を含む
分生子殻殻壁が6-8層の多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢が短い
本種と異なり子嚢胞子の中位が深く狭窄する
本種より分生子殻の短径が小さい
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種と異なり分生子の油滴数が3-7ではなく2-7
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella anthropophila
分生子に油滴を含む
分生子殻のサイズの範囲が重なる
分生子殻殻壁が多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくヒトなどから分離される
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり分生子殻が表在性~半埋生ではなく表在性
本種と異なり分生子殻が単生または凝集するのではなく単生または融合する
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種より分生子のサイズがずっと小さい
本種と異なり分生子殻殻壁の細胞層が6-8層ではなく2-5層
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella destructiva
分生子に油滴を含む
分生子殻殻壁が多角菌組織からなる
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくグアドループなどに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくトマトなどから分離される
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり分生子殻が表在性~半埋生ではなく表在性または埋生
本種と異なり分生子殻が単生または凝集するのではなくほとんどの場合融合して単生することは稀
本種より分生子殻のサイズが小さい
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子形成細胞の幅が狭い
本種より分生子のサイズがずっと小さい
本種と異なり分生子殻殻壁の細胞層が6-8層ではなく2-4層
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Remotididymella bauhiniae
アジアに分布する
子嚢が8胞子性
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なりAgeratina adenophoraではなくソシンカ属植物などから分離される
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子がずっと長い
本種と異なり子嚢胞子の中位が深く狭窄するという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく1-3
本種と異なり無性世代が知られていない
Didymella sinensis
子嚢のサイズが類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
nrLSU+ITS+rpb2+tub2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される