(仮訳)広義Cenococcum geophilumの系統的多様性および隠蔽種の再検討
Obase, K. et al., 2016. Revisiting phylogenetic diversity and cryptic species of Cenococcum geophilum sensu lato. Mycorrhiza. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s00572-016-0690-7 [Accessed May 29, 2016].
【R3-02969】2016/05/29投稿

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3行まとめ

米国フロリダ州における新規データおよび日本、ヨーロッパ、および北米の塩基配列データを用いて、広義Cenococcum geophilumの再検討を実施した。
本種の系統内に互いに近縁な6つの系統を認め、培養および接種試験の結果からも、従来知られている以上の隠蔽種の存在が示された。
そのうち、非菌根性と見られる系統を新属新種Pseudocenococcum floridanumとして記載した。
USA, Florida, Gainesville, Bivens Arm Nature Park

(新種)

Pseudocenococcum floridanum K. Obase, G.W. Douhan, Y. Matsuda & M.E. Smith
語源…(属名)偽のCenococcum属/(種小名)フロリダの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Cenococcum geophilum
形態的にほぼ同一
菌核の形態がほぼ同一
ITS、GAPDH、ITS+GAPDH、nrSSU+nrLSU+EF1-α+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり培養下で膨大し、しばしば隔壁を有し、不規則に分枝した細胞を盛んに形成するという特徴を欠く
本種よりコロニーの生長が遅い
本種と異なりマツおよびオーク苗への接種試験で外生菌根を形成する
ITS、GAPDH、ITS+GAPDH、nrSSU+nrLSU+EF1-α+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される