(仮訳)アラスカ半島産のアントラキノンを含有する新種、Rhizocarpon quinonum
McCune, B., Timdal, E. & Bendiksby, M., 2016. Rhizocarpon quinonum, a new anthraquinone-containing species from the Alaska Peninsula. The Lichenologist. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Mika_Bendiksby3/publication/308703940_Rhizocarpon_quinonum_a_new_anthraquinone-containing_species_from_the_Alaska_Peninsula/links/5817224508aeffbed6c21bdc.pdf [Accessed June 2, 2017].
【R3-04078】2017/06/02投稿

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3行まとめ

米国アラスカ州の高山帯で採集された岩上生痂状地衣の一種を検討し、Rhizocarpon quinonumとして新種記載した。
本種は主要成分として未知のアントラキノンを含むことなどで特徴づけられ、チズゴケ属地衣からのアントラキノンの報告は初であった。
ITS領域に基づく分子系統解析では、本種はR. copelandiiおよびR. jemtlandicumに近縁であった。
USA, Alaska, Lake and Peninsula Borough, Katmai National Park, low rocky ridge north-east of Mirror Lake

(新種)

Rhizocarpon quinonum McCune, Timdal & Bendiksby
語源…キノンの(アントラキノンを含むことから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Rhizocarpon arctogenum
地衣体の形態が類似している
本種と異なり米国ではなくグリーンランドに分布する
本種と異なり子嚢が4胞子性
本種と異なり子嚢胞子が石垣状
本種と異なり薄層クロマトグラフィーで黄色/橙色の色素が見出されない
Rhizocarpon bolanderi
同所的に分布する(北米)
地衣体の形態が類似している(混同のおそれがある)
地衣成分としてスチクチン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりノルウェーなどにおける分布が知られている
本種と異なり子嚢が2胞子性
本種と異なり子嚢胞子が石垣状
本種と異なり地衣成分として時にリゾカルプ酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhizocarpon leptolepis
地衣体の形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくフィンランドなどに分布する
本種と異なり地衣成分として”confriesiic acid”を含む
本種と異なり子嚢が8胞子性
本種と異なり子嚢胞子が石垣状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhizocarpon rittokense
アラスカに分布する
地衣体の形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりロシア、グリーンランド、ノルウェー、スウェーデンなどにおける分布が知られている
本種と異なり子嚢が8胞子性
本種と異なり地衣成分としてバルバチン酸を含むことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhizocarpon copelandii
地衣成分としてスチクチン酸を含むことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なり地衣体の小区画が灰色に縁取られるという特徴を欠く
本種と異なりアントラキノンを含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhizocarpon jemtlandicum
地衣成分としてスチクチン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくノルウェーなどに分布する
本種と異なり地衣体の小区画が灰色に縁取られるという特徴を欠く
本種と異なりアントラキノンを含むという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される