(仮訳)南極の浅海域海底堆積物から分離された担子菌酵母の新種、Rhodotorula portillonensis
Laich, F., Vaca, I. & Chávez, R., 2013. Rhodotorula portillonensis sp. nov., a basidiomycetous yeast isolated from Antarctic shallow-water marine sediment. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: http://ijs.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijs.0.052753-0 [Accessed September 18, 2017].
【R3-04404】2017/09/18投稿

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3行まとめ

南極海の浅海域海底堆積物から分離された担子菌酵母の一種を検討し、Rhodotorula portillonensisとして新種記載した。
本種は培養下で桃色のコロニーを形成し、ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で独自の系統を形成した。
本種は同属他種とは炭素源の資化能、抗生物質添加培地での生育可能性などの生理学的特性により識別された。
Fildes Bay, King George Island, Antarctica

(新種)

Rhodotorula portillonensis Laich, Vaca & Chávez
語源…本種の採集者Inmaculada Vacaの生まれ故郷である、スペインのポルティージョ村から
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【よく似た種との区別】
Rhodotorula pallida
0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育不能
35°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり海底堆積物ではなくラットから分離される
本種と異なりコロニーが桃色ではなく淡色
本種と異なりセロビオースおよびメレジトースを資化不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula benthica
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりキングジョージ島ではなく日本などに分布する
本種と異なり海底堆積物ではなくチューブワームから分離される
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
本種と異なり35°Cで生育可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula lysiniphila
35°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なりD-ガラクツロン酸を資化不能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula calyptogenae
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
本種と異なり35°Cで生育可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula pinicola
キングジョージ島に分布する
0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育不能
35°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国、アルゼンチン、ギリシャ、フィンランド、米国などにおける分布が知られている
本種と異なり海底堆積物ではなくマツ属植物の導管、淡水、ワイン、製麦工程、海綿などから分離される
本種と異なりスクロースを資化可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula laryngis
キングジョージ島に分布する
35°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハンガリー、スウェーデン、オーストラリア、米国、死海、アルゼンチン、イタリアなどにおける分布が知られている
本種と異なり海底堆積物ではなくヒトの糞、海水、ブドウ、ネクタリン、氷河、淡水、土壌などから分離される
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なりラクトースを資化不能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula minuta
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
本種と異なり35°Cで生育可能のことがある
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rhodotorula slooffiae
35°Cで生育不能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりキングジョージ島ではなくフィンランドなどに分布する
本種と異なりコロニーが桃色ではなくクリーム色
本種と異なりスクロースを資化可能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
ITSおよびD1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される