(仮訳)トクサ属植物に生じた特有の無性世代を有する新属新種の盤菌、Rommelaarsia flavovirens
Baral, H-O. & Haelewaters, D., 2015. Rommelaarsia flavovirens gen. et sp. nov.(Helotiales), a new discomycete on Equisetum with a peculiar asexual state. Ascomycete.org. Available at: https://pfistergroup.oeb.harvard.edu/files/dpfister/files/baral_rommelaarsia_flavovirens.pdf [Accessed September 20, 2017].
【R3-04409】2017/09/20投稿

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3行まとめ

オランダおよびフランスにおいてスギナの枯れ茎に生じた盤菌の一種を検討し、新属新種Rommelaarsia flavovirensとして記載した。
本種は子嚢盤が小型で帯緑オリーブ黄色の毛状であり、スポロドキアから大型の全出芽型で隔壁のある分生子を生じることなどで特徴づけられた。
有性世代と無性世代が同種であることをDNA解析により確かめたほか、本種がヒナノチャワンタケ科に含まれる可能性を示した。
France, Poitou-Charentes, department Charente-Maritime, 20 km S of Rochefort, 3 km WSW of Sainte-Gemme, W-border of village La Grande Vergne

(新種)

Rommelaarsia flavovirens Baral, Tanchaud & Rommelaars
語源…(属名)基準種を最初に採集したLuciën Rommelaars氏に献名/(種小名)黄緑色の(子嚢盤およびスポロドキアの色から)
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【よく似た種との区別】
Psilachnum equisetinum
フランスに分布する
同じスギナを宿主とする
本種と異なり子嚢盤の柄の長さが幅よりも大きい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり外被層に部分的に色素を欠く
Pseudohelotium elaphoides
フランスに分布する
同じトクサ属植物を宿主とする
子嚢盤の子実層面が帯黄色でのちに暗色
子嚢盤外面が帯褐色
子嚢盤縁部が粉状
子嚢盤が無柄
本種より子嚢盤のサイズが小さい
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子が紡錘状~類円筒形またはしばしば棍棒形~楔形なのではなく楕円形~長楕円形
Bactridium flavum
スポロドキアの形態が類似している
本種より分生子のサイズがずっと大きい
本種と異なり分生子の中央の細胞が非常に大型
本種と異なり分生子の細胞質が帯黄橙色
本種と異なり分生子の細胞質が微細な小粒状
Bactridium subglandis
スポロドキアの形態が類似している
本種と異なりビョウタケ目ではなくチャワンタケ目に含まれる可能性がある
本種と異なりフランスおよびオランダではなく日本などに分布する
本種より分生子のサイズがずっと大きい
本種と異なり分生子の中央の細胞が非常に大型
本種と異なり分生子の細胞質が帯黄橙色
本種と異なり分生子の細胞質が微細な小粒状
本種とITSおよびnrLSUの塩基配列が異なる