(仮訳)スウェーデン南部において新種Phytophthora pisiによって引き起こされるエンドウとソラマメの根腐れ症状
Heyman, F. et al., 2013. Root Rot of Pea and Faba Bean in Southern Sweden Caused by Phytophthora pisi sp. nov. Plant Disease. Available at: http://apsjournals.apsnet.org/doi/abs/10.1094/PDIS-09-12-0823-RE [Accessed December 8, 2013].
【R3-00104】2013/12/08投稿

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3行まとめ

スウェーデン南部でエンドウやソラマメに非典型的な根腐れ症状が確認されたことから、選択培地を作製して病原菌の分離を試みた。
分子系統解析の結果に基づき、分離された菌をPhytophthora pisiとして新種記載した。
接種試験の結果、本種は根腐れを起こす病原菌であることが示されるとともに、本種の宿主範囲がマメ科植物に限られると考えられた。
Sweden: Skåne Län, Höganäs

(新種)

Phytophthora pisi F. Heyman
語源…エンドウの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora erythroseptica var. pisi
本種と同様にエンドウを含むマメ科植物を宿主とする
卵胞子や造精器などの生殖構造の形態が類似している
最適生長温度が25°C
培養性状が類似する
PDA培地で本種と異なり気生菌糸を形成しない
分子系統解析により本種がPhytophthora erythrosepticaとは近縁でないことが明らかになった
Phytophthora cinnamomi var. robiniae
本種と同様にマメ科植物を宿主とする(ニセアカシア)
分子系統解析で同じ「クレード7b」に含まれ、その中でもごく近縁
はっきりとした形態の違いが見られない
卵胞子がより充満性になる傾向がある
本種と異なりV8培地で気生菌糸を形成する
Phytophthora sojae
本種と同様にマメ科植物を宿主とする(ダイズ)
本種と同じく宿主に根腐れ症状を起こす
分子系統解析で同じ「クレード7b」に含まれ、その中でもごく近縁
分子系統解析により明瞭に区別される
Phytophthora cajani
本種と同様にマメ科植物を宿主とする(ヒヨコマメ)
分子系統解析で同じ「クレード7b」に含まれ近縁
分子系統解析により明瞭に区別される
Phytophthora erythroseptica var. erythroseptica
本種と異なりPDA培地でのコロニーが整った形状になる
本種と異なりV8培地で気生菌糸を形成する
分子系統解析により明瞭に区別される(本種と異なり「クレード8」に含まれる)