(仮訳)インド・ヒマラヤ産の新種、Russula sarnarii
Ghosh, A., Das, K. & Bhatt, RP. 2017. Russula sarnarii sp. nov. (Russulaceae, Basidiomycota) from Indian Himalaya. Current Research in Environmental & Applied Mycology. Available at: https://www.researchgate.net/publication/316237390_Russula_sarnarii_sp_nov_Russulaceae_Basidiomycota_from_Indian_Himalaya [Accessed May 8, 2017].
【R3-04003】2017/05/08投稿

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3行まとめ

インド、ウッタラーカンド州においてPinus roxburghiiの樹下に発生した菌を検討し、Russula sarnariiとして新種記載した。
本種は傘が桃色で不規則に波打ち、襞が叉状分岐し、胞子紋が暗黄色、担子胞子に厚い畝を有し、シスチジアの頂部に複数の型があることなどで特徴づけられた。
本種は形態的にIntegriforminae亜節の特徴を有し、分子系統解析でも同亜節のクレードに含まれた。
India, Uttarakhand, Rudraprayag district, Hariyali Devi Forest

(新種)

Russula sarnarii A. Ghosh, K. Das & R.P. Bhatt
語源…Mauro Sarnari博士に献名

mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Russula rubroalba
同じIntegriforminae亜節に含まれる
襞が黄色~黄褐色
味が温和
表皮末端の菌糸が先細りになる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツ純林ではなく広葉樹林に発生する
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく鮮やかな緋色、さび赤色、帯紫赤色で中央部が類白色~淡黄褐色
本種と異なり傘表面に光沢を有する
本種と異なり襞の間隔が密
本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく比較的円形に近い
本種より担子胞子の装飾の丈が低い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula romellii
同じIntegriforminae亜節に含まれる
マツ林における発生が知られている
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくヨーロッパ、北米などに分布する
本種と異なり落葉樹林に発生する
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく帯紫色、紫色、オリーブ色で中央部に帯黄色の領域がある
本種と異なり傘表面が平滑
本種と異なり傘表面に光沢を有する
本種と異なり胞子紋が暗黄色ではなく濃黄色
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり上皮シスチジアに1-2隔壁を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula claroflava(イロガワリキイロハツ)
本種と異なりRussula亜属ではなくIncrustatula亜属に含まれる
本種と異なり味が温和ではなく温和または幼時僅かに辛い
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子の装飾のほとんどが個々分離した疣からなり時に連結する
本種と異なり傘シスチジアを欠く
本種と異なり傘表皮の菌糸に結晶を伴う
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula vinosa
本種と異なりRussula亜属ではなくIncrustatula亜属に含まれる
本種より担子胞子のサイズが比較的大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が個々分離した円錐形~円筒形
本種と異なり傘シスチジアを欠く
本種と異なり傘表皮の菌糸に結晶を伴う
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula flavida(ウコンハツ)
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく明るい黄色~橙黄色
本種と異なり傘表面が小粒状
本種と異なり柄が明るい黄色~橙黄色
本種と異なり傘シスチジアが厚壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula subsulphurea
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく帯黄色~僅かにばら色
本種と異なり胞子紋が暗黄色ではなく白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula puellula
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく帯桃赤色~明るい緋色
本種と異なり胞子紋が暗黄色ではなくクリーム色
本種と異なり上皮シスチジアに4-8隔壁を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula alutacea(アカネタケ)
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種と異なりマツではなく主にブナ属植物と発生する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく帯ワイン色~紫色で中央部がしばしば淡色、藁色、黄褐色
本種と異なり襞が厚い
本種と異なり襞が盛んに連絡する
本種と異なり柄が通常白色で基部のみが赤みを帯びる
本種と異なり傘シスチジアを欠く
Russula cessans
本種と異なり傘が桃ばら色~パステルピンクではなく暗紫赤色、鉛紫色、帯ワイン色、またはごく稀に帯褐色、緑色、淡黄色
本種より担子胞子のサイズが比較的大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が疣状で部分的に、あるいは盛んにに連絡する
本種と異なり上皮シスチジアに2–5隔壁を有する
Russula nauseosa
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子の装飾が大型でいくぶん個々分離した刺状
本種と異なり上皮シスチジアに4-6隔壁を有する