(仮訳)北部フェノスカンジア産の赤色の新種、Russula suecica
Vauras, J., Ruotsalainen, J. & Liimatainen, K. 2016. Russula suecica, a new red species from Northern Fennoscandia. Karstenia. Available at: http://karstenia.fi/russula-suecica-a-new-red-species-from-northem-fennoscandia/ [Accessed August 17, 2020] 【R3-07601】2020/8/17投稿

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3行まとめ

フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、カナダ、および米国で採集された菌を検討し、Russula suecicaとして新種記載した。
本種は子実体がかなり大型で傘が赤色、柄が白色であり、非常に辛く、胞子紋がクリーム黄色であることなどで特徴づけられた。
本種はSardoninae亜節に属し、同亜節やRussula亜節の類似種とは形態的・系統的に異なっていた。
Sweden, Norrbotten, Övertorneå, Pello, W of Neistenkangas, near Yli-Tankovaara

(新種)

Russula suecica Ruots. & Vauras
語源…スウェーデンの(故Juhani Ruotsalainen氏に献名[ファミリーネームがフィンランド語で「スウェーデン人」という意味])
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Russula rhodopus(ツヤベニアシタケ)
同じSardoninae亜節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツトウヒと関係を持つ
本種より担子胞子のサイズがやや小さい
本種より担子胞子が濃色
本種ほど担子胞子が密で完全な網目状ではない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula helodes
北欧に分布する
同じSardoninae亜節に含まれる
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子が濃色
Russula renidens
同じSardoninae亜節に含まれる
カバノキ属樹木のある場所に生息する
本種と異なり傘が血赤色~帯紫色
本種より担子胞子が濃色
本種と異なり担子胞子表面がやや接続する疣状
Russula depallens
同じSardoninae亜節に含まれる
カバノキ属樹木のある場所に生息する
本種より担子胞子が濃色
本種と異なり担子胞子表面が網目状でない
Russula emetica(ドクベニタケ)
傘が赤色系
柄が白色
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSardoninae亜節ではなくRussula亜節に含まれる
本種より子実体のサイズがやや小さい
本種と異なり担子胞子が集まるとクリーム黄色ではなく白色~類白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula nana
傘が赤色系
柄が白色
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSardoninae亜節ではなくRussula亜節に含まれる
本種より子実体のサイズがやや小さい
本種と異なり担子胞子が集まるとクリーム黄色ではなく白色~類白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula griseascens
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSardoninae亜節ではなくRussula亜節に含まれる
本種より子実体のサイズがやや小さい
本種と異なり柄が帯灰色で稀に桃色を帯びる
本種と異なり担子胞子が集まるとクリーム黄色ではなく白色~類白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される