2020年6月16日 (仮訳)中国南部産の2新種、Russula viridicinnamomeaおよびR. pseudocatillus Yuan, F. et al., 2019. Russula viridicinnamomea F. Yuan & Y. Song, sp. nov. and R. pseudocatillus F. Yuan & Y. Song, sp. nov., two new species from southern China. Cryptogamie, Mycologie. Available at: https://bioone.org/journals/Cryptogamie-Mycologie/volume-40/issue-4/cryptogamie-mycologie2019v40a4/Russula-viridicinnamomea-F-Yuan–Y-Song-sp-nov-and/10.5252/cryptogamie-mycologie2019v40a4.short [Accessed June 16, 2020] 【R3-07416】2020/6/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省鼎湖山の亜熱帯林で採集された2種の菌を検討し、Russula viridicinnamomeaおよびR. pseudocatillusとして新種記載した。 前者は傘が緑色を帯びた肉桂色で小襞を欠き、担子胞子の装飾が部分的に網目をなし、グレオシスチジアがSV+灰色であることなどで特徴づけられた。 後者は傘が帯赤褐色で小襞を有し、担子胞子の装飾が網目をなすことがなく、傘表皮がゼラチン化しないことなどで特徴づけられた。 中国広東省肇慶市鼎湖山 (新種) Russula viridicinnamomea F. Yuan & Y. Song 語源…緑色で肉桂色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Russula bubalina 中国に分布する 襞が直生する 襞が叉状分岐する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHeterophyllinae亜節クレードに含まれる) 本種と異なり傘が緑色を帯びた肉桂色ではなく肉桂黄褐色 本種と異なり傘縁部が波打つのではなく鋭い 本種と異なり傘縁部の表皮が容易に剥がれるのではなく容易には剥がれない 本種より柄のサイズが小さい 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目をなすのではなく稀にしか繋がらない 本種より側シスチジアが長い 本種と異なり側シスチジアがSV+暗灰色ではなくSV+褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula pseudobubalina 中国に分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHeterophyllinae亜節クレードに含まれる) 本種と異なり傘が緑色を帯びた肉桂色ではなく肉桂黄褐色 本種と異なり傘縁部が波打つのではなく鋭い 本種と異なり傘縁部の表皮が容易に剥がれるのではなく容易には剥がれない 本種と異なり襞が叉状分岐しない 本種より柄が短い 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子胞子の装飾が不完全な網目をなすのではなく稀にしか繋がらない 本種より側シスチジアが長い 本種と異なり側シスチジアがSV+暗灰色ではなくSV+褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula vesca(チギレハツタケ) 子実体全体の色が類似している 子実体の一部に帯黄さび色の斑点を生じる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHeterophyllinae亜節クレードに含まれる) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula heterophylla(ウグイスハツ) 傘が緑色を帯びる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じHeterophyllinae亜節クレードに含まれる) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広東省肇慶市鼎湖山 (新種) Russula pseudocatillus F. Yuan & Y. Song 語源…偽のRussula catillus(傘の形態が類似することから) 【よく似た種との区別】 Russula catillus 東アジアに分布する 子実体全体の色が類似している 子実体全体の形状が類似している 傘の形態が全体的に類似している 傘縁部に条線を有する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じIngratae節クレードに含まれる) 本種と異なり中国ではなく韓国などに分布する 本種と異なり子実体が小型ではなく中型 本種と異なり傘が中央部で帯赤褐色、縁部が淡い白色なのではなく中央部で褐色または帯褐灰色 本種と異なり傘縁部が僅かに波打つのではなく初め内側に屈曲する 本種と異なり小襞を欠く 本種より柄のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズがずっと小さい 本種と異なり担子胞子の装飾が網目をなすことがないのではなく時に部分的に網目をなす 本種より側シスチジアが長い 本種より側シスチジアの幅が狭い 本種と異なり傘上表皮が毛状被ではなく粘質毛状被 本種と異なり傘シスチジアを欠く(とされているが、疑わしい) 本種と異なり柄シスチジアを欠く(とされているが、疑わしい) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される