(仮訳)中国雲南省産の広義Buellia属の新種、Sculptolumina yunnanensis
Watanuki, O. et al., 2019. Sculptolumina yunnanensis, a new species of Buellia s.l. (lichenized Ascomycota, Caliciaceae) from Yunnan, China. The Bryologist. Available at: https://bioone.org/journals/The-Bryologist/volume-122/issue-3/0007-2745-122.3.404/Sculptolumina-yunnanensis-a-new-species-of-Buellia-sl-lichenized-Ascomycota/10.1639/0007-2745-122.3.404.short [Accessed August 28, 2019] 【R3-06535】2019/8/28投稿

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3行まとめ

中国雲南省で採集された岩上生地衣の一種を検討し、Sculptolumina yunnanensisとして新種記載した。
本種は地衣体が黄褐色、子器が扁平かつ粉霜を欠き、子実層に油滴を含まず、子嚢胞子がMischoblastia型、粉子が糸状であることなどで特徴づけられた。
Sculptolumina属地衣の分子系統解析を初めて実施し、本属が広義Buellia属クレードにおいて単系統群を形成することが強く支持された。
中国雲南省楚雄市元謀県浪巴鋪土林

(新種)

Sculptolumina yunnanensis Watanuki & H.Harada
語源…雲南産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Sculptolumina japonica(ヤマトスミイボゴケ)
中国に分布する
子実層に油滴を含まないことがある
ITS+nrLSU+mtSSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種と異なり岩上生ではなく樹上生地衣である
本種と異なり地衣体が黄褐色~暗黄褐色ではなくオリーブ褐色~暗灰色
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり地衣成分としてフラボオブスクリンB1を含む
ITS+nrLSU+mtSSU+RPB1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sculptolumina ramboldii
岩上生地衣である
本種と異なり地衣体が黄褐色~暗黄褐色ではなく汚白色~淡灰褐色
本種と異なり地衣成分としてジロホール酸および5-O-メチルヒアス酸を含む
Sculptolumina serotina
本種と異なり岩上生ではなく樹上生地衣である
本種と異なり地衣体が黄褐色~暗黄褐色ではなく灰色またはオリーブ色
本種と異なり地衣体がUV陽性
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり地衣成分としてロバール酸を含む
Sculptolumina conradiae
子実層に油滴を含まない
本種と異なり岩上生ではなく樹上生地衣である
本種と異なり子実層に油滴を僅かに含むことがある
本種と異なり子嚢胞子の側面および隔壁部の内壁が顕著に厚い(そのためルーメンがほぼ円形となる)
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1または3
本種と異なり地衣成分を欠く