(仮訳)韓国産RussulaCompacta亜属3種の境界:R. eccentricaR. nigricans、およびR. subnigricans
Park, M-S. et al., 2014. Species Delimitation of Three Species within the Russula Subgenus Compacta in Korea: R. eccentrica, R. nigricans, and R. subnigricans. Journal of Microbiology. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s12275-014-4168-z [Accessed November 1, 2020] 【R3-07829】2020/11/1投稿

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3行まとめ

韓国産の互いに形態的に類似するRussula nigricansR. subnigricansについてITSおよびnrLSUによる分子系統解析を行い、前者に3つのサブグループを特定した。
また、韓国産R. subnigricansは日本産タイプ標本よりも北米産のR. eccentricaに近縁であった。
韓国産R. subnigricansが誤同定であり、実際にはR. eccentricaであったと考え、この種をアジア新産種として報告した。

(アジア、韓国新産種)

Russula eccentrica Peck
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【よく似た種との区別】
Russula subnigricans(ニセクロハツ)
形態的に類似している(混同されてきた)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり通常落葉樹林ではなく常緑広葉樹林に生息する
本種と異なり肉が淡黄色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子の装飾の丈が高い
本種と異なり傘表皮にシスチジアを有する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula nigricans(クロハツ)
韓国に分布する
夏および秋に発生する
多数の広葉樹および針葉樹を宿主とする
形態的に類似している(混同されてきた)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Russula nigricans Fr.
クロハツ
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【よく似た種との区別】
Russula subnigricans(ニセクロハツ)
アジアに分布する
形態的に類似している(混同されてきた)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり韓国ではなく日本などに分布する
本種と異なり子実体が赤変したのち黒変するのではなく、赤変したのち黒変しない
本種と異なり傘縁部の溝線がやや瘤状
本種と異なり襞が帯桃色
本種と異なり毒性が知られている
本種と異なり担子胞子の装飾が網目状でない
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula eccentrica
韓国に分布する
夏および秋に発生する
多数の広葉樹および針葉樹を宿主とする
形態的に類似している(混同されてきた)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される