(仮訳)米国産の臨床検体由来のAspergillusAspergillus節の種
Siqueira, JPZ. et al., 2017. Species of Aspergillus section Aspergillus from clinical samples in the United States. Medical Mycology. Available at: https://academic.oup.com/mmy/article/56/5/541/4372452 [Accessed June 9, 2021] 【R3-08488】2021/6/9投稿

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3行まとめ

米国において臨床検体から分離されたAspergillus属菌を対象に分子系統解析を実施し、種レベルの同定を試みた。
足の爪とリンパ節から分離された菌をA. microperforatusとして新種記載した。
各種の抗真菌薬感受性パターンを調査したところ、特にエキノキャンディン類とポサコナゾールが強力な活性を示した。
USA, Texas

(新種)

Aspergillus microperforatus J.P.Z. Siqueira, D.A. Sutton & J. Gené
語源…小さな孔の(SEM下で観察される子嚢胞子壁の孔から)
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【よく似た種との区別】
Aspergillus pseudoglaucus
子嚢胞子の長軸の長さの範囲が重なる
子嚢胞子表面が平滑でとさか状突起を欠く
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子表面が粗面
CY20S 37°Cで生育不能
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりCYA25°Cで拡散性の褐色色素を産生する
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりM60Y37°Cでの生長が速い
本種よりCY20S 25°Cでの生長が遅い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus glaucus
米国に分布する
ヒトから分離される
子嚢胞子表面が平滑でとさか状突起を欠く
分生子表面が粗面
CY20S 37°Cで生育不能
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種より分生子が短い
本種と異なりM60Y37°Cで生育不能
本種よりCY20S 25°Cでの生長が遅い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus proliferans
ヒトから分離される
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子表面が平滑でとさか状突起を欠く
分生子表面が粗面
CY20S 37°Cで生育不能
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくチェコなどに分布する
本種より分生子のサイズが小さい
本種よりCY20S 25°Cでの生長が遅い
本種と異なりM60Y37°Cで生育不能
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus ruber
形態的に類似している(識別困難な可能性がある)
子嚢胞子表面が平滑でとさか状突起を欠く
分生子表面が粗面
CY20S 37°Cで生育不能
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子の長軸が長い
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく明瞭な溝がある
本種より分生子が短い
本種と異なり分生子が通常楕円形
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(米国新産種)

Aspergillus costiformis H.Z. Kong & Z.T. Qi
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